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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第十三話/SIDE-F 風が吹く理由
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きていたからわたしは幸福になれたと。一瞬で見る者の心を春色でいっぱいにする、そんな笑顔――
ちら〜…
あーやっぱり。そうだわな。俺でさえウッカリときめいちまった破壊力だ。シャール卿くらいの歳の健全な男なら、今のフェイにオチねえわけがない。
クレインの顔、真っ赤。男が女を見る顔だ。
こりゃあ救出作戦云々とは別に、波乱のヨカン。
/Fay
クレインさまが治ってすぐ、みんなは輪になって作戦会議を始めた。
「街に出ていらしたお嬢様とヴィクトルさんとイバルさんが、ラ・シュガル国軍兵に連れ去られたと。広場にいた兵から報告が上がりました」
「人質のつもり……なら、僕をあのタイミングで殺す必要はないな」
「旦那様を狙った矢は近衛師団用の特殊なものでした。そして、タイミングを合わせた軍本隊の侵攻。考えられるのは一つ」
「最後の邪魔者の僕を潰し、独裁体制を完成させようとした――か」
ローエンは肯いた。ローエン、なんだかイタそう。セツナそう、だよ。
「ローエン。ドロッセルたちが攫われた先は」
「ガンダラ要塞でしょう。一個師団以下の手勢で、複数の街を短期間で攻めるのは、戦術的に無理があります」
?? どゆこと?
「つまり、サマンガン海停は襲撃を受けておらず、未だシャール家勢力下という事ですよ。となると、イル・ファンへ取って返すはず。その帰路で駐屯できるのはガンダラ要塞しかありません」
アルが目を白黒させてる。うん、キモチすっごく分かるよ。フェイも半分くらいしか分かんなかったもん。
「――ガンダラ要塞を攻略できるチャンスは」
「今晩だけでしょう。兵の士気も高いとは言えませんでした。その上、戦闘後、その地で休めず行軍、隙だらけのはずです。そしてこちらは先に味方を潜り込ませています」
「充分だ」
うひゃ!? って、クレインさまが立っただけなのに、何でこんなに驚いちゃうのっ。
だって、クレインさま、いつもと違って全然笑わないんだもん。ずーっと眉間にシワ寄せたまま、コワイ顔して。
「ローエン、兵の編成は任せる。ガンダラ要塞へ向かい、ドロッセルたちを救い出す」
「畏まりました、我が君」
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