聖夜に捧ぐ『フローエ・ヴァイ・ナハテン』〜クロスクエスト〜
第七幕
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、ブローチだった。臨花のそれは赤、綾瀬のそれには青の、大きな宝石がそれぞれ嵌っている。
「これ……この前三人で出かけた時に見つけた奴だよね?」
「欲しい、って言ったの……覚えて……」
「まぁな」
数日前、三人で買い物に行ったときに、臨花と綾瀬が揃って欲しがったのはこのブローチだった。故に、クリスマスプレゼントを何にするか、と問われた時にとっさに思いついたのは、これだったのだ。
「お前ら二人とも、俺にとっては大切だ。選べない。だから……しばらくは、これで我慢してくれ」
「我慢なんて……うれしいよ、アツヤ!」
「ありがとうございます。その……一生大切にします」
だから、と、二人揃って叫ぶ。
「「選べないならどっちももらって!」」
「結局解決してねぇェェェッ!!」
――――駄目じゃん!
――――やっぱり駄目じゃん!
どこかで、くせ毛の青年神が、『ドヤァ』と笑った気がした。
***
これにて、聖夜に捧ぐ全ての演目は終了となる。楽しんでいただけただろうか?
キミ達が本来歩んでいる世界が、そして『この世界』がこれから歩む未来が、どんな結果になるのかは分からない。
それを決めるのはキミ達自身。デウス・エクス・マキナは不要――――
キミ達に、幸福な聖夜が訪れることを祈って。
『フローエ・ヴァイ・ナハテン』
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