宇宙戦艦ヤマト異伝
集団運動
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》の我々ガミラス軍、大白色彗星帝国軍に優るとも劣らぬ。
全く遜色の無い、いや、或る意味では我々を遥に凌ぐ。
高度な戦闘能力を装備する優秀な宇宙艦隊、達人《プロフェッショナル》へと変貌を遂げていた。
気息奄々たる状態に追い込まれた我々、ガミラス及びガトランティス軍と交代した宇宙の戦士。
地球人達は私の予想を遙かに上回る、巧みな連係動作≪コンビネーション≫を披露。
多数の宇宙戦闘機隊≪コスモ・タイガー≫が、宇宙空間を乱舞。
高速と機動性を生かし、無限艦隊の隊列を掻き乱す。
反撃に移る無限艦隊の包囲網から、命辛々脱出する態を装い。
一直線に味方艦隊へと進路を変更し、弱敵と侮った敵を罠へと誘導。
追いすがる無限艦隊の砲撃を、紙一重の差で避け続ける≪見切り≫。
主力戦艦群の射程距離内へと誘い入れ袋の鼠、一網打尽とする意図は明白である。
既に有効射程距離内に入った筈の、無限艦隊に対し。
地球防衛艦隊は何故か、頑なに沈黙を守り続けた。
勝ち誇る無限艦隊が、更に肉薄。
冥王星ハデス沖宇宙戦で見せた、地球艦隊の回避運動が再現される。
既に危険な程、敵を引き付けている筈だが。
沖田は、何を狙っているのか。
反撃が無いまま、至近距離≪クロス・レンジ≫へ殺到する無限艦隊。
一瞬の出来事だった。
巡洋艦、パトロール艦、護衛艦。
小型艦が一斉に艦首を煌かせ、拡散波動砲を発射。
駄目だ、戦闘機隊≪コスモ・タイガー≫が巻き込まれる!
波動砲の直撃を受け、全滅してしまうではないか!!
実戦慣れしておらぬ地球人達は、冷静さを欠いている。
小型艦艇に配属された新米の戦士達が、緊張に堪え切れなくなったか。
不気味な沈黙を守り続ける沖田に不信の念が募り、戦闘機隊を巻き添えにしてしまった。
私もドメルも大帝も、ガミラス並びガトランティスの戦士全員がそう思った。
一直線に地球艦隊へ向かっていた、戦闘機隊≪コスモ・タイガー≫の群れが。
不意に、四散。
海中の魚群よろしく、一斉に方向転換。
極限の間合いで擦り抜け、タキオン粒子の奔流を回避する。
石を投げても届きそうな距離に肉薄していた、無限艦隊の先鋒が。
拡散波動砲の眩い光条の中へ、頭から突っ込んだ。
強風に吹き散らされる、木の葉の如く。
翻弄され、霧の様に消失する無数の艦影。
完璧な罠≪トラップ≫。
全ては緻密に計算され尽くした、一部の隙も無い見事な作戦。
狡猾にして綿密に練り上げられた、絶妙な機動。
驚異的な練度を必要とする、艦隊と戦闘機隊の連係動作であった。
先鋒の壊滅により、接近し過ぎたと悟ったか。
敵の後続部隊が、慌てて反転に移る。
算を乱して逃走する無
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