混沌且つ混沌
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ルディ隊長!! どうかあの紫の少女は、この私めに任せてくださいますよう!!」
「おお、お主は……」
鷹の様な姿形を成すエレメリアンが立ち上がったのを眼にし、他の席からも次々と感嘆の声が上がる。
「髪飾り属性をその身に宿す猛者、ホークギルディか!」
「うむ! ゴリラギルディと同等以上の実力を持つ彼ならば……!」
「未だに負けが無いどころか、苦戦も無い! そしてかなりの場数も踏んでいる!」
「彼ならば彼奴を……かの者を打ち破れるやもしれぬ!!」
ドラグギルディはしばし鷹の怪人・ホークギルディを今一度実力を確かめるかのように見た後、ゆっくりと頷いた。
「いいだろう……奴を打倒し、彼女の保持する謎の属性力を奪い取って見せるがいい!!」
「ははっ!!」
ホークギルディは一礼し、その背に生える翼を震わせ、正に地を飛ぶという表現がふさわしき速度で、アルティメギル本拠地を発っていく。
その眼は鋭く獲物を見据え、その足爪は獲物を引き裂きバラバラにする事など容易ともうかがえ、雄々しき翼はしなやかなだけでなく頑丈さと強さをも感じさせる。
他のエレメリアンにも一目置かれし、数ある戦を駆け抜けた歴戦の猛者、ホークギルディ。彼はアルティメギルの期待を背負い、鷹の如く飛び出していった。
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大きく、重く、強い……そんな期待を背負った、ホークギルディは―――
「や、やめ……」
「風砲暴!」
「ぐ、ぎえぇああぁぁぁ――――」
「ご飯ゲーット……ブイ」
今、何とも情けない声を上げ、バラバラになり……散っていった。
食い千切られた翼を羽を散らして見っとも無くバタつかせ、紫色の追加で悍ましさの増した破壊と切断渦巻く暴風域に飲まれながら。
酷い事を続けていうならば、ホークギルディと紫ツインテール少女の戦闘経過時間は――――驚くなかれ、試合開始からたったの一分半で決着が付いてしまったのだ。戦闘員達をまとめて喰らった時間を入れても二分へ届くか届かないかである。
一応補足しておくと……まず一つ目に、何もホークギルディが弱かった訳ではない。普通に単純感情種のエレメリアンの力を得た、紫ツインテール少女……の正体である瀧馬が強過ぎるのだ。
もっととんでもない事を言うと、ラース曰くこれでもまだまだ自分の全盛期には殆ど足りていないのだとか。
二つ目は、ホークギルディは今までの戦いの癖が抜けきらないのか、要所要所で一々台詞を挟んでしまい、結果的に隙を作りまくったのも敗北の原因かもし
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