宴会
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。その一覧を見たエギルは目を大きく見開き、驚きを露わにする。
「おいおい、結構レアなアイテムあるけどいいのかよ。」
「誰もタダでやるとは言ってないぞ……。それに正直ストレージの肥やしになるだけだからな……って、聞いてない!」
エギルはユーリの話を他所にアイテムを鑑定している。時折、おぉ!と歓声が漏れる事から相当なレアアイテムもあるようだ。ココア(っぽいもの)を飲みつつ、ため息を吐く。すると、コンコンと扉がノックされる。入ってきたのは、現在ユーリにとって最も会いたくない相手…………。
「よぉ、ユーちゃん。やっぱし、此処に居たのか」
「なぜここがわかったし…………アルゴ」
茶色のローブから覗く顔には鼠のお髭のペイントがされ、ニシシと意地悪く笑う。このアインクラッドにおいて知っていない人はいないくらいの有名人ーー通称、鼠のアルゴ。たった五分話しただけで情報を持っていかれるという悪評のある情報屋だ。
「いや〜、まさか、ユーちゃんがユニークスキル持ちだったとは盲点だゾ。それに人狼だっカ?中々面白そうなもんもあるみたいダナ」
彼女特有のあだ名プラス語尾で話すアルゴはジロリとつま先から毛の先までユーリを見る。思わずブルリと身震いをしてしまう。
「なぁなぁ、せっかくきたんダ。ご自慢の獣耳と尻尾見せてくれヨ」
「自慢なんかしてないし。誰が見せるか、さっさと失せろ」
ムスッと不機嫌になりながら、アルゴを突っぱねる。
「ぬぅ〜……やっぱ、ユーちゃんは冷たいナー」
「わかったなら、さっさと帰れ。今日は朝から情報屋に囲まれてうんざりなんだよ……」
今朝の事を思い出したのかはぁと深くため息を吐く。一方、アルゴはソウカソウカとうなづくと踵を返し、店を立ち去ろうとする。
「そうだ……ユーちゃん……」
扉の前でふと足を止めるとアルゴが振り返る。その表情はさっきまでのおちゃらけた雰囲気はなく、真剣なもの。
「…………また、アイツが企みだしたみたいダ。気をつけろヨ」
アイツという単語を聞いたユーリはスッと目を細め、苛立ちを露わにする。
「あぁ……わかった。アイツの情報が手に入ったら、…………頼む」
「わかった。その時は人狼とかの情報くれよナ。あと、尻尾もふらせろ!」
「最後ので台無しだよ!!!用がないなら、さっさと帰れ!」
最後にシリアスブレイクをしていくとユーリの怒声を気にせず、さっさと姿を消してしまう。
「おぉ??コレすげぇーぞ!」
「うるさい!」
ユーリとアルゴの会話などよそに未だ鑑定を続けていたエギルが驚嘆の声をあげる。アルゴの登場に些か不機嫌になっていたユーリは反射的に空になっていたマグカップを投げると身体に染み付いた動
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