第4話「現実とネットゲームのパラメーターは反比例する」
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【待ってくれー】
見捨てられたのにも関わらず、フルーツポンチ侍Gはまだ追ってくる。
【無視だ無視】と銀子たちは放置しようとしたが、追い抜いて前方に回った彼に道を阻まれた。
【頼む!Mを探すのを手伝って欲しい(願)】
【エムぅ?ドMは変態忍者だけで懲り懲りだ】
【ドMじゃない、『M』だ!知らんのか(馬)】
【(馬)ってなんだ。馬鹿のことじゃないだろうな】
ぱっつぁんのツッコミには答えず、フルーツポンチ侍Gはゴホンと仕切り直して真剣な口調で語り出した。
【コードネーム『M』。創世記よりこの世界に存在し、世界の全てを知り尽くし、世界の全てを狩った者。まさに伝説のハンター。それが『M』だ(燃)】
【そんな凄い人が本当にこのゲームに?】
【心強い仲間が必要なんだ。日本の夜明けのためにも!(賞金貰う前にフルボッコにして独り占めにするのは内緒の話)】
【この人僕らと同じこと考えてるよ!!】
【ま、この伝説を信じるも信じないも君たち次第だがな。フハハハ(笑)】
どこかの都市伝説ハンターを思わせるパクリ加減に銀子はイラっとする。
しかしフルーツポンチ侍Gの熱い眼差しには妙に説得力がある。にわかに信じられないが、どうやらその伝説は嘘ではなさそうだ。
銀子が悩んでいると、ぱっつぁんが『サークル会話』で話しかけてきた。ちなみにこれはパーティを組んでいる者同士にしかウィンドウ表示されないコミュニティ機能である。
〈=サークル会話ON=〉
【銀さんどうします?】
【ヅラにしちゃイイ話じゃねぇか。強ぇハンターと組むのが最優先事項よ。M見つけたらヅラをフルボッコすっぞ】
【今み○ほ先生の真似しなかった?】
〈=サークル会話OFF=〉
【しょうがねぇ手伝ってやるよ】
【さすがは銀時。俺のマナカだ(やはり俺たちは運命の糸で【だまれキモい】
直後にフルーツポンチ侍Gが頭を強打されたのは、言うまでもない。
【で、そのMはどこにいんだ?】
【確証はないが、D-51地区でMらしき人物を見かけたという話を聞いた(噂)】
【噂ってイマイチ信憑性ないなぁ】
もとから期待はしていなかったが、噂と知ってぱっつぁんのテンションはさらに下がった。
【気をつけろよ。D-51地区は一流ハンターも逃げ出す神獣どもの巣だ(恐)】
【そんな存在するかわからんもののために命を捨てるのか】
【神獣が出た時は俺に任せろ(貴様らをオトリにして逃げる)】
【ゴルァァァァァ!!】
“バコッ”
* * *
D-51地区。
空は灰色。大地は荒れた岩山ばかりで非常に足場が悪い。少し前までいたジャングルがまだ活気に溢れていたと感じさせる。
陰湿な空気を感じながら、銀子たちは荒野を見渡した。
【こんな気味悪ィ所に人いんの
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