第2話「ネットゲームに性別は関係ない」
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言って今から地道にレベル上げしてたら他に横取りされちまう】
【じゃあ、どうしたら……】
【だが幸いこのゲームの賞金はパーティで山分けできるシステムだ。強ぇハンターと組んで倒すのよ。ゲーマーなんて女に飢えたケツの青いガキだ。色気でいけばイチコロよ。さっきのお前みてぇにな】
ムカついたが、事実なので反論できない新八は素直に頷いた。だが山分けという単語にひっかかりがある。
【なるほど。でも組んだら取り分減っちゃいますよ】
【だから賞金貰う前に組んだハンターフルボッコにして消しちまえやイイんだよ。俺たちは何もせず大儲けできるってワケだ】
【えぇ…そんな上手くいくかな?てかジャンプ主人公がすることじゃない】
【いいからさっさと強そうなハンター見つけっぞ。長い事やってそうなベテランを勧誘すんだ】
銀時に引っ張られ、新八も捜索し始める。
強いハンターを見極めるには、装備を重視して探すべきである。より経歴の長いベテランハンターほど、厳つい防具と武器を多く身につけているものだ。集会場には初心者が多いが、それゆえベテランハンターとの見分けも簡単だった。
【あっ!!アレなんかいいんじゃないですか。メチャメチャ強そうですよ】
新八の目に止まったのは、マントを羽織ったオレンジ色髪の巨漢男。額から口元にかけて刻まれた十字傷と熟練ハンターの《オーラ(威厳)》を放つ渋い容姿からは、最低でも百時間はプレイしてると連想させる。
銀子とぱっつぁんは巨漢の男にさっそく声をかけた。
【あのう、すいません。よかったら僕たちと……】
【何アルカ】
【お前かいィィィ!!】
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髪の色から名前もそのまんま。疑うまでもなかった。
ネット上で本名を使うのは非常に危険なのだが、神楽は全く気にしてないらしい。
表示された《ステータス(能力値)》を見た銀子は、不満な表情で口を開く。
【さっきゲーム始めた奴がなんで俺たちよりパラメーター高ェんだよ】
【その顔の傷誰につけられた。てか神楽ちゃんその立派な装備どこで手に入れたの?】
【私はハンターネ。欲しいものはハントで手に入れるのがハンターネ】
【ハントもクソもまだ始めたばっかりなのにどこで……】
堂々と言い切るカグーラ=ジャスアントだが、ぱっつぁんにはさっぱり分からない。
戸惑っていると別のメッセージウィンドウが表示される。誰かにコンタクトをかけられた。
【あのう、すいません】
振り返ると、防具を身に付けた二人組の豚人間が剣を片手に立っていた。
ここは集会場。一歩外に出れば《モンキー(怪物猿)》がむらがる危険地帯。レベルが低いとあっさりやられてしまう。だから戦力不足の初心者同士がパーティを組んで戦うことも少なくない。
もしくはカグーラ=ジャスアントの容姿に
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