第1話「勢いで流行にのってもスベるだけ」
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。オンラインプレイで銀河中の人と協力してハントしたりコミュニティできます】
TVにはモンキーハンターのゲーム画面、そして老若男女問わず多くの人々がモンハンに没頭している姿が映っていた。人々はパソコン画面に釘付けになるほど、モンキーハントに夢中になっている。また背景やキャラクターも妙にリアルなポリゴンで表現されており、現実味溢れるゲームだ。
「へぇ、おもしろそうだなぁ」
新八はオタク心が騒ぐのか、いつの間にかTVに夢中になっていた。
それとは反対に、銀時はだるそうにTVを眺める。
「オンラインなんてよ、金かかるだけだっての。ゲームってのはな、コントローラーでやるもんだ。キーボードでチマチマ打って……」
【そしてモンハン最大の見所は、ハントして稼いだ賞金を現実のお金に換金できることです】
銀時の文句と定春とじゃれていた神楽の動きが止まった。
「金」「カネ」
二人の眼光がキラリと光り、即TV画面に釘づけとなる。
相変わらずこの二人の欲深さは呆れる、と横目で眺める新八は改めて思った。
【超セレブタレントAさんもこのゲームで稼いでセレブになったとか】
【だんだんと電子マネーが浸透してますね】
天人が来航して以来、この国の経済も大きく変化した。電子マネーはその証の一つである。本来は天人と大企業の間でよく使われる決済サービスだったが、花野アナの隣のてりーが解説したように、最近では携帯電話の普及等により一般的にも使われるものとなった。オンラインゲームでさらに浸透して将来は電子マネーが当然になるだろう、とてりーは語る。
しかし、TVに釘付けになっている銀時と神楽には「金」以外全く耳に入っていない。
【そして現在最強とうたわれるモンキー『マスカーク』の賞金額はなんと百万円!!】
「ひひひひひゃ百万円ンンン??マジでかァァァ!!」
【マジですマジ】
「うぉスゲェな百万円!銀ちゃん、酢昆布何枚食べれるアルか?」
巨額な金額を聞いた途端、頬が紅潮する神楽から黄色い悲鳴が上がる。
だがはしゃぎまくる神楽に対し、冷たい視線を向ける人物が一人。
「相変わらずスケールの小さいみみっちい天人だ」
「酢昆布の良さもわからねェ女に言われたくねーヨ」
酢昆布を口にくわえた神楽とピザもどきを口にする双葉の間で火花が散り始める。
いつもならここで銀時の制止が入るが、当の本人は金に目がくらみ妄想に陥っていた。
――まぁ新八はともかく、神楽は酢昆布十枚で満足すんだろ。金の九割は俺のもんだァ、ウシシシ!
「兄者、なぜよだれを垂らしている?甘い物でも食べたいのか、糖分中毒」
冷めた口調の妹に指摘され、銀時は口から垂れているよだれを慌てて拭った。
そして銀時の目に強欲の光が宿り、いつもと違う彼に豹変していく。
「よぉし、やろーじ
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