聖夜に捧ぐ『フローエ・ヴァイ・ナハテン』〜クロスクエスト〜
第六幕
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ナルの剣技を含める無数の剣戟が瞬く。
彼の世界でSAOを救った、《狩人》の最強の剣。朝露の少女の贈り物と、死神の落し物が融合した、希望の刀。
銘を、《神刀・希望之未来》。それにライトの持つ《剣技突破連結》が合わされば、あらゆる敵対者は瞬く間に狩られて行くだろう。
この三者を前にして、逆説的になるが、所詮はイベントボスでしかない似非サンタクロースが、耐えられるわけがない。
三人の剣が、同時にサンタに突き刺さり。
***
時を同じくして。
「これで……終!!」
凍氷と業炎が怪人たちを焼き払い。
「――――《インフェルノ・ルイン》――――!!!」
終焉をもたらす爆炎が火柱を上げ。
「《アクセラレート・アロー》!!」
高速の矢が『投げ』られ。
「《朱天》……ッ!!」
「せぁぁっ!」
真紅の六連撃と桜吹雪のごとき斬撃が舞い。
「《月光石火》!!」
「《インフィニティ・デストラクション》!!」
「《シールド・パニッシュ》!!」
最後の一撃が撃ち込まれ。
「Meeeeerrrrrryyyyyyyyy-Chriiiiiistmaaaaa――――aas!!!!」
偽りのサンタクロースは、爆散した。
***
「やぁやぁおめでとう、諸君。キミたちは見事サンタクロースを撃退し、クリスマスプレゼントを手に入れた。さて、クエストの最後は、それを愛する人に渡すだけ。それを以てしてやっとこの舞台は幕を下ろす。
ところで、もう物語には関係ないけれど、気になっているかもしれない人のために、一つ豆知識。参加者たちが打倒した、あのサンタ型モンスター。名前は《殉教者ループレヒト》。ドイツ伝承に登場するサンタクロースこと聖ニコラスの親友にして助手、クネヒト・ループレヒトがモデルさ。魔導師悪い子のみんなに罰を与える、《黒いサンタクロース》……愛する誰かにプレゼントを用意できない悪い子たちに、御仕置をしに来たみたいだね。
けど、そんなことはなかった。彼らはちゃんと罰を回避し、それどころかプレゼントを獲得したじゃぁないか。きちんとサンタクロースになれたみたいだね。
これにて物語は最終幕へと至る。あとは聖夜を待つのみさ」
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