狂う現実
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なんか、俺の記憶が偽物とか本物とか考えるのもアホらしく感じられる。
医師の専門的知識と会話で恐怖感は消えたが変な気分だ。
「僕は医者だからカチカチの説明しか出来ない。
不安なら君の友人と会話するのも解消法的に有りだよ」
「友人・・・ですか?」
「病院から出ちゃ駄目だけど病室から出るのはOK。
この病室では電話出来ないから病室から出て電話すると良い」
老けた医師は座っていた椅子を元の位置に片付け自動ドアの前に立った。
「無月君」
「はい?」
「君は以前の君と変わらない。
記憶を失っても君は君だ」
そう言って老けた医師は退室した。
医師の言った言葉の意味は分からなかったが励ましの言葉だったのだろう。
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「意識、脈拍、脳稼働率良好」
脳専門の医師 栄 鳴海は画面上に映し出された文字を暗記していた。
今の時代に暗記法は珍しいと言われるが紙で書いた方が安心するので重要なデータ&用事等は紙に書いて暗記する。
「ふぅ」
体調管理、脳波、魔法式に不具合、問題は発見されず。
紙に纏めた無月 零のデータを書類に加え医師は背伸びする。
「自分の利益より他人の命を優先する。
流石、名医 栄 鳴海 」
声が自室に響いた。
今、現在の時間は11時半で自分以外の医師、看護婦は居ない。
「誰だ?」
普通に声の主に返事を返した。
「驚かないんですね」
「奇襲、夜の銃撃戦には慣れてるからね」
「理由が変ですよ」
突如、電気が消えた。
だが、医師 栄 鳴海は動じない。
「不思議な人だ。
情報通りと言えば、情報通りかな」
足元の影が変化した。
影は形を変化させ収縮、人型に変化する。
「魔法か?」
「正解です」
影が答えた。
だが、医師 栄 鳴海は動じない。
「本当に不思議な人だ。
とある少女は俺の魔法を見て気絶したのに」
クスクスと笑う影は一言で言うと異質だが異質と思えるだけで驚くに値しない。
正体が魔法と分かれば大抵の出来事は動じず驚かない自信すら有る。
「僕の知らない未知の魔法か。
お化け屋敷で働けば儲かると思うよ」
影は完璧に人の形に変化していた。
15〜16歳位の少年はニコニコと笑っている。
髪は黒色で背は170cm程度の少年は存在感を感じない不思議な少年だ。
影が薄い以前の問題、オーラを感じない?
「貴方は・・・・・不思議な人だ」
「不思議かね?
君の方が不思議と僕は思うんだが?」
殺意、殺気は感じない。
「君の目的は?」
「無月 零に
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