マブラヴ
0821話
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ったな。
まぁ、実際BETAには多少の興味があったのは事実だが。
そんな風に考えていると、コンピュータの操作が終わったのか、ジョンが振り返る。
「さて、これで大体の事は調べられるようになっている。ただ、当然調べられるのは一般的な軍人が知る事の出来る情報のみで、軍の機密の類は調べられない。構わないな?」
なるほど、さすがにその手の事には厳格だな。
だが、今回知りたいのはまさにその一般的に知る事が出来るというものだ。それで全く問題は無い。
「ああ、それで構わない」
「そうか。では私は演習の準備を色々と整えなければならないので、一旦失礼する。ここには彼に残って貰うので、何か分からない事があれば聞いて欲しい。準備が整ったらまた戻ってくる」
それだけを言うと、運転手としてここまでついてきた軍人に小さく頷きそのまま資料室を出て行く。
その後ろ姿を見送り、空間倉庫から冷たく冷えた果汁100%の缶ジュースを取り出して軍人へと放り投げる。
今は1月だが、オーストラリアなので季節的には夏なんだよな。……まぁ、ホワイトスターは人工物である以上1年を通して気温が一定に保たれているし、ギアス世界、SEED世界、ネギま世界、マクロス世界で気候も違っているし、その辺は特に詳しく無いから構わないんだが。
「あの、アクセル代表。これは?」
「そのまま黙って待っているのも暇だろ。それでも飲んでてくれ。……それとも、異世界のジュースは飲みたくないか?」
「いえ! 決してそんな事はないです。では、お言葉に甘えて」
そう言葉を返し、プルタブを開けて口へと運び……再びその味に驚愕の表情を浮かべている軍人に、ふと綾瀬の飲むようなジュースを与えてみたらどうなるのかを考えつつ、コンピュータを操作して情報を集めていく。
「……なるほどな」
調べ始めてから20分程。大まかに歴史を調べてみた感じでは、俺の知っている歴史とは随分と違っている。
特に大きく変わっているのは、第2次世界大戦の結末だ。本来であれば広島や長崎に原爆を落とされる筈が、何故か日本には1発も原爆を落とされていない。だが、その代わりだとでもいうようにドイツに2発の原爆が首都へと落とされて戦争は終結している。
日本が敗戦国になるという結果は変わらないが、ポツダム宣言による無条件降伏ではなく条件付きの降伏となっている。
それと北方領土がソ連に占領されてもいないらしい。
戦後は即座に東西の対立でアメリカ側の最重要同盟国になる、か。
この結果は俺の知っている歴史とはかなり違っているが、それでも日本が敗戦国になったというのは変わっていない。だが、そこから俺の知っている歴史とは決定的に違う出来事が起きる。
それは即ち、宇宙開発の猛烈な進展だ
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