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Fate/Fantasy lord [Knight of wrought iron]
幻想郷放浪記
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度とこの領域に進入しようと試みてきたからな。二度と罠
には掛からん」
不適に嗤い、段平を脇構に構える。
どうやら壮絶な勘違いをされてしまったようだ。
仕事熱心なのは感心するが、誤解である以上こっちからすればただの傍迷惑でしかない。
振りかぶりからの一閃を身体を反らして辛うじて避ける。
これは、最早逃げるという選択肢を選んでいる場合ではないらしい。
「今のを避ける癖に、まだ病人と言い張るか」
「――はっ、病人に避けられる程度の実力だっただけではないのかね?」
この場を乗り切るには、まずは彼女の無力化が最重要事項となる。
話し合いで通用する関係は終わった。この期に及んで平和的解決を尊べるほど、状況は甘くない。
彼女のバックに狙われる可能性が高い以上、不必要に敵対されるような行動を取るのは控えたかったのだが、それにか
まけて命を落とすのは本末転倒だ。
ならばいっそ開き直るしかあるまい。
それに――どうやらこの選択が、私を抑圧する何者かにとって理想のものだったらしい。さっきまでの異常を来してい
た肉体がまるで嘘のように軽い。
「ふん、ようやく本性を現したな下郎め」
「誤解だと言っているだろうに、まぁそれも最早詮無き事。私が気にくわないのならば、実力で黙らせればどうかね」
「言われずとも!」
怒号を皮切りに、この場は戦場と化した。
瞬時に投影した干将・莫耶で、段平を受け流していく。
一撃一撃からは、容赦のない重みを感じ取れる。完全に敵視されているのは明白だった。
牽制程度の反撃はするも、そのどれもが本気ではない。
受け身に回り情報分析する戦闘スタイルは、私の得意とする戦い方だ。基本的にこのスタイルを崩す時は、遠距離戦を
前提としている時ぐらいである。
元々近接戦闘は得意とは言い難い。セイバークラスには当然敵う訳もなく、速度で負けるランサークラスには受け身に
回らざるを得ない。寧ろアーチャークラスである自分が弓より剣の方が使えるなんて、普通は有り得ない。
だが、そんな奴ら相手にも近接戦闘を挑んできた甲斐あってか――平行世界の私の経験も取り込めたこともあるが――
、今の私はどの英霊エミヤよりも近接戦闘が得意な存在に昇華していた。
結局何が言いたいのかと言うと、白狼天狗の繰り出す太刀筋は私のそれにすら劣る、未熟さが目立つものだということ
。
わかりやすく言えば、あのアインツベルンの城での一連の流れに、魔力供給が充分な英霊エミヤという要素を盛り込ん
だ状態だ。
衛宮士郎の気迫勝ちに終わりはしたが、実力そのものは拮抗すらしていなかった。
消えかけの肉体で挑もうとも、人間との差を埋め
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