63章 第2回 モリカワ・ミュージック 忘年会 (1)
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思うのです。
人は、無意識のうちに、面子だとか、名誉だとか、権力欲だとか、固定観念だとか、
まあ、何でもいいのですが、いろんなものにしがみついてしまうものですよね。しかし、
そんな何かのために、本当のものが見えなかったり、
本当の自分の力が出せなかったりすこともよくあることだと思います。
失敗の話から、少々脱線してしまいました。あっはっはは。
まあ、失敗を恐れて、挑戦をしなくなったら、
個人も企業も、成長はそれで止まってしまうと、わたしは信じておるわけです。
厳しい、この現代のビジネス社会においては、まずは行動力が大切なのだと思います。
ですから、厳しい現実を避けて、失敗を恐がったりするよりも、
坂本龍馬のように、成功の可能性をシュミレーションしながら、
挑戦する姿勢を大切にしてゆきたいと思っています。
失敗は成功の母です!そして、ピンチはチャンスという、
そんなメンタリティ、精神のもち方が大切です!
みなさん、どうか、ごいっしょに、来年も自信を持って、大きく羽ばたいてゆきましょう!
それでは、きょうは、この1年のご苦労やご尽力を心から感謝しながら、思いっきり、楽しみましょう!
それでは、みなさま、グラスをお持ちください。 ・・・それでは、乾杯!!・・・ありがとうございました!」
森川誠が、ところどころで、会場のみんなをわらわせながら、そんな挨拶と乾杯の音頭をとった。
森川は、8月5日で60歳。目元がやさしく、
白いものが混じる髭のよく似合う芸術家風な男で、
社内のみんなに慕われている社長である。
会場は、森川の挨拶と乾杯の音頭による、熱い余韻に、しばらく包まれた。
「社長って、なかなか挨拶の名人だよね。ちょっと胸にジーンと来るもんがあったよ。あっはは」
そういって、わらいながら、生ビールをゴクリと飲む、川口信也だった。
「森川社長って、ものの考え方がアーティストですよね。しんちゃん」
信也の右隣にいる水谷友巳がそういって、微笑んだ。
「森川社長には、パッションがあるんだわ。その情熱が芸術家っぽいのよね!」
信也の左隣の大沢詩織がそういって、色っぽい眼差しで、信也と知巳を見る。
信也は24歳。詩織と友巳は、同じ1994年生まれの20歳である。
詩織は料理をつまみながら赤ワインを、友巳は生ビール飲んでいる。
「人間、誰もが、夢や希望や憧れとかの、何か目標を持ち続けようってことかな?!」
信也がそういった。
≪つづく≫ --- 63章 (2)へつづく ---
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