第9話 過去の亡霊、鬼に牙を向く
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がこの集団は美琴の声が聞こえていないのか突然笑い出し
「……血を…血をよこせええええええええええぇぇぇぇぇっ!!!」
学生服を着た白髪の男を先頭にその集団は一気に3人に襲ってきた。美琴とカナの目にはそれは人というより猛獣の群れに見えた
「美琴ちゃん!カナちゃん!逃げるよ!!」
「千鶴さん!?」
「2人とも!急いで!!」
二人は千鶴の様子に戸惑いを抑えられなかった。今の彼女の顔は恐怖で満ちていた。先ほどまでの凛々しい顔は消えていた。そして3人は千鶴を先頭に出来るだけ人目がつく場所を選び、走り続けた。
「千鶴さん!どうしたんですか!?」
「“アレ”と戦おうと思っちゃダメ!!アレは…」
千鶴が説明しようとした矢先、白髪の集団が壁走りしながら一気に3人に襲い掛かった
「ひゃああああっ!はぁあああああああっ!!」
「血ぃをぉぉっ!よこせぇえええええええええ!!!」
普通ならこの以上過ぎるこの白髪に恐怖で動けなくなるが、ここにいる3人中2人は普通ではない。
「念動ぅぅぅぅぅっ…女神の大盾!!!」
カナは自分の右手を上げ、念動力の盾で白髪の攻撃を防ぎ…
「私の友達に近づくなぁぁぁぁっ!!」
美琴の電撃で白髪2人を気絶させるがまだ白髪の追手が来ていた
「血ぃをぉ、よこせぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
「何なのよコイツら!!」
「なんか……普通じゃない!!」
2人は言葉にならない恐怖を感じ始めた。千鶴は何とか気を引き締め、2人を先導しながら逃げながら土方に連絡を入れる
『千鶴、どうした?なにかあったの…』
「土方さん!助けてください!!」
『千鶴!?どうした千鶴!?何があった!?』
「土方さん!学園都市に羅刹が…羅刹が現れました!!」
『何ぃ!?』
千鶴と土方の会話を隣で聞いていた美琴とカナは気になる単語を聞き逃せなかった
「千鶴さん……もしかしてコイツ等の事…」
「何か知ってるんですか?」
2人からの質問を受ける千鶴だが当の本人は辛い表情で答える
「うん知ってる……」
「「っ!!」」
「あの白髪は“羅刹”って呼ばれているの。彼らは圧倒的な身体能力と再生能力を持って、相手を圧倒する代わり、血を求めずにはいられない体質を持つ可哀想な人たち……」
「血を求めるって…そんな、吸血鬼じゃあるまいし……」
美琴は羅刹の存在を否定しかけるがそこをカナが“待った”をかける
「そうとも言い切れないよ美琴ちゃん。あの人たちを見たでしょう?あの様子はどう見てもオカシイよ。狂ったように笑う顔、『血をよこせ、血をよこせ』って何度も叫ぶあの態
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