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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
09話 夜明けの陽光
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東京、旧江戸城・第二帝都城 第三会議室。
「―――先日、帝国国防省で不知火の日米合同での強化改修計画、XFJ計画が立案・承認されました……なお、我々の調べでは半年ほど前には既に下準備は終わっていたようです。巌谷中佐とボーイング社の癒着関係は疑いよう無いと存じ上げます。」
「むぅ……それは芳しいことではないな、我が軍の武御雷は不知火の上位互換機として開発された機体だ――不知火の重要機密流出はそのまま武御雷の機密流出と同義だ。」
「しかし、日米共同開発となればアメリカの優れた先進技術の獲得が可能だ。それに近代化改修に伴うライセンス問題も発生しにくい可能性が高い……我が国の戦術機開発の実情を考えれば妙手ではないのか?」
「確かにそうかもしれんが、ライセンス生産は独自開発力が低下する問題も付いてくるぞ。自身を守る刃は自身が生み出さなければ自立は守れぬ、BETAから日本を守っても日本が属国となり消滅しては意味がない!!!
困難を自力で打ち破らぬ者の衰退は世界の摂理!その場しのぎでは後々大きな問題となる!!」
会議室で丁々発止に紛糾する会場。
その上座に座する一人の男がいた―――斯衛の青、その胸に他の斯衛とは違い、不死鳥を連想させるような金の意匠を持っている特殊な軍服を纏っている。
―――五摂家の者のみに許された斯衛の中でもさらに特別な存在を示唆する軍服だ。
斑鳩嵩継は頬杖をついたまま深遠な微笑を浮かべたままその討論に耳を傾けていた。
「―――斑鳩卿、どう見る?」
「は、XFJ計画ですが、日本が参加する旨味は極めて薄いものであると思われます。」
真紅を身にまとった青年、真壁助六郎が上座に近い席に座る青を身にまといながらその意匠は他の色と同じくする斯衛軍服に身を包んだ右目に大きな傷を持つ隻腕の青年に問うた
そして、その答えは帝国軍の判断を否定するものであった。
「それはどういう事かな?」
先ほどXFJ計画に賛成の意を表していた山吹の斯衛軍人がその真意を問う。
「XFJ計画はF−4Jの退役に伴う戦力低下を補いつつ不知火の拡張性をブレイクスルーする為の計画ですが……その基本理念はフェニックス構想と伺っています。」
不知火壱型丙の欠点である操作性と稼働時間を克服した不知火乙壱型が既にあるが、拡張性――現場からの改修要望に応えられている部分は少ない。
「改造機は開発現場からすれば基礎設計と幾らかのパーツを流用しただけの新型機です。本質的には実験機を作るのと余り違いがない。
既存機改修と言えば節約と聞こえるかもしれませんが、実際は違う。」
マイナーアップデートとメジャーアップデートの違い。それを指摘する、また不知火弐型ファイズ2を見てわかる通り改修箇所
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