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あなたと出会えたから
初めて恋に落ちた日

前書き
小学生の頃の友達の会話は部活の話だったり趣味の話。

けれど中学生になってからは恋愛の話をすることが多くなった。

多くなったというか会話の内容の95%は恋愛の話だ。

そんな皆に私はついていけなかった、

だって私は誰かを好きになるという経験をしたことが無いから。


亜美?


中1のときからの友人である深月に声をかけられて我に返る。

亜美は好きな人いないの?

いないよ。

深月は、何でいないの〜!と頬を膨らまし、

私に質問を続ける。


Q.過去に付き合ったことは?

A.ない


Q.好きになった人の数は?

A.0人


Q.このクラスでいいなと思う人は?


私にこんな質問して何が面白いんだろうかと思いつつ、

一応クラスの男子に目を向けた。

やっぱりいないと思ったそのとき・・・

教室の後ろの扉から入ってきた少年と目が合い、

今まで体験したことのない胸の高鳴りを感じた・・・

チャイムが鳴り深月は私の答えを聞かずに席に戻った。

今日は始業式だったということで自己紹介が始まる。

1番に自己紹介を始めたのは、あの少年。

私はたぶん誰よりも彼の自己紹介を真剣に聞いていた。

彼の名前は、浅野 翔汰

部活は陸上部で長距離をしていて、

好きな教科は体育。

わかったことはそれだけ、

だけど彼に少し近づけたような気がした・・・

そして嬉しかった。

この気持ちはいったいなんなんだろうか?

確かめるため、というのはおかしいかもしれないが、

彼と同じ体育委員会に立候補した。

ほかに立候補者がいなかったので女子は私で、

男子は彼・・・

浅野君。


同じ委員会に入ったことで浅野君との会話が増え、

そして浅野君と会話をするたびに胸が高鳴った。


この気持ちがいまだ何かわからずにいる私は、深月に今までのこと、

今までの気持ちをすべて話した。

深月は満面の笑みを浮かべテンション高めに、

それは恋だね、と言う。


私はやっと理解できた。

今までの胸の高鳴り・・・

この気持ちが恋だと分かり甘酸っぱい感覚に包まれているような気がする。


それに、今まで皆が楽しそうに恋愛の話をする気持ちが理解できた。




『あなたと出会えたから』












前書き


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