マブラヴ
0820話
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かもしれないが、それでも諸々を考えると最終的にはマイナスに近いだろう。
そんな風に考えながら、F-18から多くの視線を集めつつ車は基地の中でも奥まった場所へと入っていく。
基地の中にあるメインの建物ではなく、外れにある建物に向かったのは……恐らく一応何かあった時の為にという警戒からか。
やがて車が止まり外へと出ると、俺とジョンを出迎えたのは銃を持った複数の軍人。それでも銃口をこちらに向けている訳ではなく、肩に掛けているのを考えればマシな方なのだろう。
俺の存在については知らされていなかったのか、オーストラリア国防軍のものとは全く違う軍服を着ている俺を見て、意表を突かれた表情を浮かべる軍人達。
「ご苦労」
そんな中で、ジョンが短くそう告げながら車から降りてくる。
その様子を見て軍人達は思わず安堵の息を吐く。
自分達の知っている人物だったからだろう。
「アクセル代表、こっちだ」
ジョンの案内に従い、建物の中へと入っていく。
「おいおい、少将自ら案内するとか。どんな相手だよ」
「誰か見覚えのある奴はいるか?」
「いや、初めて見る。って言うか、あの軍服とかどこの軍だ?」
「さあな。けど、クルーガー少将が自分で案内しているのを見ると、色々と訳ありなのは事実だろ」
俺達が建物の中に入った後で聞こえてくる兵士達の声。
まぁ、小声で話しているからジョンには聞こえていないんだがな。
ともあれ、その建物の中は20畳程の広さの会議室らしい。それも、普通の会議室では無い。建物の中にある会議室に入る前に指紋やら眼球やらの認証チェックを行い、それでようやく会議室の扉が開く。
見た感じ、盗撮やら盗聴やらの干渉をシャットダウンする為の会議室なのだろう。
その中へと、ジョンの後を追うかのように入っていく。
「クルーガー少将、遅かったな。で、そちらが?」
ジョンよりも若干年上に見える、黒人の男がそんな声を共に俺達を出迎える。
その周囲には10人程の人物が揃っている。殆どがジョンと同じ50代程の初老の男。最も若い男でも40代前半といったところだろう。
「はっ! リトラス大将、遅れて申し訳ありません。シュタート少将から連絡が行っていると思いますが、異世界からのお客人、アクセル・アルマー代表をお連れしました」
ジョンのその言葉に、鼻を鳴らす音が1つ。
こっちを……より正確には俺に向ける視線に侮りの類が見て取れるのを考えると、恐らくこの男がジョンの言っていた対立派閥のシュタート少将とかいう男なのだろう。
「おやおや、彼が異世界人だと? 普通の人間にしか見えませんがね。嘘を考えるにしても、もう少しありそうな話を考えてくれませんと。クルーガー少将、何を置いても至急に将官を集めろ
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