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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十一話 雷帝の末裔
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開始と同時、ブシッ!と言う音と共に、脚鋼の突起が横にずれるようにして煙を噴き出す。と同時に、ヴィクトーリアも動いた。

「六六式っ!」
「ッ!」
ハルバードを左肩に担ぐように振りあげると、一瞬その場でタメを作る。その一瞬で、斧部分に相当量の魔力が集まるのが、クラナにも分かった。それを……

飛雷刃(ひらいじん)!!」
「(ちょっ!?)」
[Acceleration]
「(くそっ!)」
高速で一閃。軌跡は雷の刃となって一気にその直線状を切り裂く。「一つ目」のギアの発動と同時に打ち出された其れは、反応が一歩遅れている状態では加速状態でも回避は辛い。しかしクラナの防御魔法は、加速魔法の発動と同時に発動する事がまだ難しい。結果として……

「っ!」
やや強引に上体を逸らして、上半身を狙って打ち出された其れをかわす。我々の世界で言う、「マトリクス避け」と言う奴だ。大きく体勢は崩れるが、この際仕方がない。

「はあぁっ……!」
「……!」
直後、ガシャンっ!と大きく踏み込む音がした。彼女のBJは騎士鎧型、魔力量の多さを利用して防御能力の高いBJを選択する事で、接近戦における懐の弱さをカバーする目的が有る。本物の甲冑であれば相当重いのだろうが、確かに機動力は落ちる物の、ヴィクトーリアの動きはそれを殆ど感じさせない速さでクラナに向け一直線に突撃してくる。間合いが詰まるならバック転気味のサマーソルトでも放ちたい所だが、ヴィクトーリアの武器は此方と比べ、リーチと重さの面で圧倒的なアドバンテージを持つ斧槍(ハルバード)だ。この体勢からの反撃は、明らかにリスクがリターンに勝る。

「ふっ!」
クラナは鍛えた腹筋と逸らしの勢いを利用して、ヴィクトーリアが距離を詰め切るよりも前に高速でバック宙返り。何とか彼女に向き直る。と同時に……

「八式!」
「……!」
[Second gear unlock]
既に振り下ろしの構えに移行したヴィクトーリアが穂先をクラナに向けて魔力を込めていた。

瞬落(しゅんらく)!」
[Acceleration]
「ふっ……!」
ガクン!と、一段階跳ね上がった思考によって高速の振り下ろしが速度を落とす。緩やかな速度で接近してくるハルバードを左の裏拳で受ける……と同時に左に逸らす。が、

「(重いっ……!?)」

クラナ DAMAGE 2300 LIFE 7700

逸らし切れずにBJ表面を斧の刃が削った。

「雷帝の一撃、甘く見ましたわね!」
「っ!(そのようですねっ!)」
心の中で悔しげに苦笑しながら、クラナはそれでも何とかその一撃を逸らし切った。其処から……

「フッ!」
「……っ!」
身体がハルバードの内側に入った事を利用して、ヴィクトーリアの顎を蹴りあげ
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