暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十一話 雷帝の末裔
[14/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
かるの?」
[いえいえ。まぁ多少は分かりますが、それよりも私はそのリストバンドの前の使用者の方を知っていまして]
「……アル」
クラナがやや不服そうに諌めるが、どうやらヴィヴィオはその話に興味を持ってしまったらしかった。

「前の使用者さん……?」
[はい。丁度今のヴィヴィオさん達と同じくらいの歳の頃です。今ヴィヴィオさんの目の前に居らっしゃる方が]
「あっ……」
「…………はぁ」
軽く溜息をつきながら、クラナはヴィヴィオと視線を合わせる事無く歩く。

「そっ、かぁ……」
そんなクラナを少し微笑んでみてから、ヴィヴィオは嬉しそうに自分のリストバンドを軽く撫でた。
それから気を取り直したようにクラナを見ると、やや先程までよりも明るい声で聞いた。

「お兄ちゃんも、今日は練習してたの?」
「…………」
[そうですよ〜、早速模擬試合でした!]
あくまでも、ヴィヴィオの問いに答えるのはアルだ。が、ヴィヴィオは楽しそうに続ける。

「わぁ、凄い……!アインハルトさんも今日模擬戦だったんだよ?ミカヤさんって人と!」
「(パタパタ!)」
疲弊した先程までの表情は何処へやら。興奮した様子で言った彼女に、クラナがぼそりと呟いた。

「……ミカヤ……」
[もしかすると、ミカヤ・シェベルさんですか?]
「?知ってる?」
[はい!既知と言う訳では有りませんが、とても有名な方ですね、なんといっても都市本戦で三位まで進んだ方ですし]
アインハルトの相手であると言うミカヤ・シェベルと言う女性は、天瞳流と言う、首都《クラナガン》の端に道場を構える《抜刀剣術》の流派の師範を若干18歳にして勤める女性だ。
既にIMにも七回ほど出場しているベテランで、最高戦績は一昨年の都市本戦三位。前回は残念ながら本戦上位への入賞を逃しているが、ミッドでは余りメジャーでは無い、鋭く、重い刀身を持つ「居合刀」を使ったその抜刀術の破壊力と一撃のスピードは他のファイターを圧倒するポテンシャルを誇り、彼女もまた、まぎれも無い上位選手(トップファイター)の一人である。

「お兄ちゃんは、今日誰と試合したの?」
[ふふふ……きっと驚かれますよ?何と、あの《雷帝》ヴィクトーリア・ダールグリュンさんです!]
「えぇぇぇ〜〜〜〜〜!!!?」
「(ワタワタ!)」
『いや、なんでアルが自慢げなのさ……』
目を輝かせるヴィヴィオを横目に、クラナが呆れたように念話で言った。

[以前からライノさん繋がりで少し親交が有ったのですが、今回お願いした所快くOKしていただけまして!この先も色々な方と……特に、女子の部の方とは試合でのかち合いも無いので多く試合して行く予定ですから!相棒の新情報に乞うご期待です!]
「おぉ〜〜!」
「(パタパタ!)」
『何その宣伝文句
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ