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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十一話 雷帝の末裔
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はその方向性も異なりますからね。頑張りましょう!]
『うんっ』
アルの言葉にクラナは力強く返す。と……
[おや?あれは……]
「うん?……ん……」
ふと、道行く先に見覚えのある後ろ姿が見えた。背中辺りまでの明るい金色の髪に、自分と同じ学校の、初等科の生徒が着る制服。それに何より、傍らに浮かぶうすく桃色がかった色のウサギのぬいぐるみ……
「うぅ〜……身体が重い……」
「(ぱたぱたぱた!)」
「…………」
[なんだかフラフラですねぇ]
言うまでも無く、クラナの妹こと、高町ヴィヴィオであった。なにやら彼女にしては珍しくフラフラと覇気のない足取りでたどたどしく、転ばないか此方がひやひやする。
『……ったく……』
何故にそのような状態なのかと言えば、まぁ、恐らくは今日からだったと言うIMの特訓の所為だろう。トレーニング初めの時と言うのは、大体身体が付いていかずに極度に疲れるのはお決まりのパターンである。
『あはは……何と言いますか、初々しいですねぇ……というか、どうやらそれだけではなさそうですよ』
『うん?』
『ヴィヴィオさんの右腕を見てください。リストバンドが付いてますよ?』
アルに言われてクラナがヴィヴィオの右手首を注視すると、確かに其処には白に朱いラインの入ったリストバンドが付いていた。其れを見て、クラナにもアルの言いたい事が分かる。そのリストバンドに見覚えが有ったのだ。
『え?あ……あれ、マリエルさんの……』
『魔力付加リストバンド、どうやらまだ健在だったようですねぇ』
『アレ疲れるんだよね……成程、そう言う事か』
どうやらただ自分の限界を考えずに練習したと言う訳ではないらしい。考えてみれば、ノーヴェ達も一緒なのだ。それも当然と言えよう。
そんな事を考えながら、クラナはヴィヴィオに気が付かれないように少し離れた位置を歩く。
『……あの、相棒、声を掛けてみませんか?』
『え?いや……良いよ。疲れてるみたいだし』
アルの一言に、クラナはやや歯切れ悪く答える。そんな彼の答えにもどかしそうにアルは言った。
『いえ、だからこそ相棒から声をかければヴィヴィオさんも喜ぶと思うのですが……』
『……変に緊張させちゃうだけだよ。止めておく』
『うむむ……』
そう言って、二人は歩く。が……ヴィヴィオがフラフラな為非常に彼女の歩むスピードが遅く、当然クラナの歩む速さも遅くなる。
「うぅ〜……」
「(アタフタ!)」
『……あの、相棒?』
『うん?』
数分が経った頃、不意にアルがクラナに聞いた。割と不満げな声で。
『このまま後ろにつき続けるおつもりです?』
『え?なんか不味い?』
『言えまぁ見てくれがストーカーっぽい事を除けば特に問題は無いのですが……』
『す、ストーカーって』
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