第五十七話 覇王
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『そう、最早地上に未来はない!!貴様達、旧き世界の宇宙開発は全て我が物だ!!旧き世界は、もうその役目を終えたのだ!!』
ゼロ「宇宙、だと……?」
ゼロはギリリと唇を噛み締めながら呟いた。
目の前にいるのがモニターに映ったシグマでなければすぐにでも叩き斬っている。
アクセルの仇が目の前に映っているというのにそれが出来ないのが腹立たしかった。
エックス「貴様…何を企んでいる!!?」
問い質そうとするエックスに嘲笑を浮かべるシグマ。
シグマ『企む?これは自然の摂理だ。進化だよ、エックス。進化した者が生き延び、流れに乗り遅れた者は死に絶える。古から受け継がれる理だよ!!ふはははは!!お前達はアクセルがどうだと言っているが、失敗作のプロトタイプの命などどうでもいいことだ!!お前達も後を追うことになるのだからな!!私自ら引導を渡してやろう。進化したレプリロイドの王としてな!!』
ルイン「シグマ…!!」
アイリス「ふざけないでよ…っ!!」
レイヤー「アイリス…さん?」
レイヤーは目を見開いてアイリスを見つめる。
普段は穏やかな頼れる先輩であるアイリスの表情が深い悲しみと憤怒に染まっていた。
アイリス「シグマ…あなたは私達からどれだけ大切な物を奪えば気が済むの…?何もかもあなたがいたからっ!!!!」
直ぐにでも護身用の拳銃を抜きかねない勢いでモニターに向かって叫ぶ。
エックス達はイレギュラーハンターの仲間を。
アイリスはレプリフォースの同志と兄を。
誇り高い戦士だった彼らはモニターに映る悪魔のせいで死んだのだ。
シグナス「落ち着け!!」
激しい怒りをぶつけるアイリスを制し、シグナスが淡々たる口調で言う。
それは感情を押し殺した、怒りが強く滲む声であった。
彼もまたシグマに苦楽を共にした仲間を奪われたのだ。
その怒りは永きに渡る因縁を持つエックス達には及ばないかもしれない。
しかしそれでも全ての元凶を睨み据えた。
シグナス「シグマ…私は貴様を進化した者とは断じて認めない。犠牲を払う進化などない。貴様のしていることはただの暴走だ。」
ゼロ「暴走と進化を履き違えた愚かなイレギュラー…」
エックス「イレギュラーハンターとして、俺はお前を許さない!!」
ルイン「あなたとの決着を…今度こそ着ける!!」
シグマ『ふふふふ、はははははは!!』
高笑いをするシグマの姿がメインモニターから消えた。
全員がモニターを睨んでいたが、次の瞬間に気持ちを切り替える。
ルイン「それにしても…ヤコブ計画が最初からシグマに狙われていたなんてね」
アイリス「でもそう考えると全ての辻褄が合うわ……宇宙開発が盛んになった背景と新世代型レプリロイドの開発は無関係ではない
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