第五十七話 覇王
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ナ「…………」
エックスはルインの表情から修復が不可能だと悟ったのだろう。
暗い影を一段と深め、申し訳なさそうに俯いた。
エイリア「エックスとルインはミーティングに参加して」
パレット「先輩には私達がついてますから」
エックス「……分かった。頼む」
ルナをエイリアとパレットに任せてエックスとルインは司令室に向かう。
司令室には、ゼロとレイヤー、アイリス、シグナスがいた。
壁に寄り掛かり腕を組むゼロは、触れたら両断されそうな険しい顔をしている。
エックスとルインは拒絶に満ちた重苦しい空気の中に静かに入っていく。
エックス達の視線がゼロとぶつかる。
ゼロはエックスとルインの様子から、アクセルにまつわる話を全て悟った。
シグナスもレイヤーもアイリスも同様に悟ったのだろう。
沈痛な表情を浮かべたが、その沈黙をシグナスが破る。
シグナス「シグマの居所は衛星ムーンだ。」
シグナスが今やイレギュラーの巣窟と成り果てた月をモニターに映しながら言う。
シグナス「ヤコブでの戦闘後に確認されたイレギュラーから解析した結果、シグマはゲートウェイを通過し、月に向かったと判明した。月面基地にイレギュラー反応が多数出現している。もう間違いない」
アイリス「現在基地を調査中ですが、電波障害が激しく、詳細は把握出来ません……」
アイリスが説明を続ける最中、唐突にモニターが点滅する。
アイリス「通信が割り込みます!!これは!?」
巨大なスクリーンに“Σ”の刻印が映し出され、水色の光が異常を告げる赤へと変わる。
癌細胞が正常な細胞を侵すように変えていく。
現れた忌まわしい男、シグマ。
エックス「シグマ!!」
シグマ『久しぶり、というべきかな、エックス』
何度も自分達を苦しめてきた宿敵。
何度倒しても蘇り、こうして立ちはだかってくる。
憎むべきイレギュラー。
怒りを顕わにするエックスに、シグマはやはり仰々しく口を開いた。
エックス「やはり貴様だったんだなシグマ…よくも…よくもアクセルを!!」
アクセルを操り、死なせる原因を作ったシグマに食ってかかるエックスをシグマは嘲笑う。
シグマ『お仲間の追悼の時間を設けてやったのだ…感謝してもらわんとな』
エックス「貴様ぁ!!」
ゼロ「俺を怒らせたことを後悔させてやる…」
凄まじい怒気を纏ったゼロがシグマに負けぬくらい低い声で言った。
シグマ『ククク…愚かな。貴様らの世界が崩れ始めているというのに!!』
ルイン「世界が…?」
シグマ
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