參:休息の時
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後
「昨日、疲れた。今日は休みがいい??????」
いつもの事ながらにギルドホームのエントランス内にあるソファーに寝転びながら、《シュラーフ》がぼそっと呟く。確かに、昨日のボス――名前は《ブラック・タートイズ》と言うらしい――との戦いで、疲労が溜まっている筈だ。
《北の星宿の神格化》と伝えられている《玄武》に触手を付け、スピードをチーター並みにしているのだ。頭が可笑しいと言っても過言ではない強さだ。それをたったの6人で挑んで勝利したのだ、疲れても仕方ないだろう。
「そうだなぁ??????んじゃあ、今日は急遽《休息日》って事で、各々やりたい事していいぞ!」
そんなシュラーフの呟きに、ギルドリーダー《ルーナ》は方針を変更する事を伝える。それには賛成の意見はあれど反対の意見はなく、あっさりと方針が決定する。
「ねぇねぇ、皆でお茶するとかは!?」
こんな空気でもはしゃぐ事を止めない《マリ》は正直言って凄いだろう。否、凄いを通り越して可笑しいのだろうが。
「いやいや、疲れてんだから動きたい奴なんてそうそう――――」
「ねぇ、どこの店が良い!?私良い店知ってるよっ!」
赤髪を靡かせ、朱色の瞳をキラキラ輝かすマリにとって疲れなど眼中にないようだ。ルーナ達はやれやれといった様子で付き合う覚悟を決め、支度を開始する。
「んじゃあ、ギルドお茶会スタートー」
やる気のない《タツキ》の掛け声に、マリを除く全メンバーの「おー」という気力皆無の返事が飛び交う。マリ一人だけ露骨に喜んでいるのは見間違えではない。かくして、約一名を除く疲労困憊のメンバー達と何故か元気な少女によるギルドお茶会は開始された――――
* * * * *
「おいゴラアァッ!!!クロてめぇ俺の紅茶勝手に飲んだろ!?」
「それぐらいで怒らないで下さいよっ、てかっ、最初に俺のレモンティー飲んだのタツキさんでしょっ!?」
「だあぁぁっ、お前等滅茶苦茶元気じゃねぇかあぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
「お客様っ、騒がれては他のお客様の迷惑になりますので、控えて下さいっ!!」
阿呆丸出しにお前が飲んだ否お前が飲んだの応酬を始めたタツキと《クロ》の有り余る元気を目の当たりにして頭を抱えつつ叫ぶルーナをたしなめるNPC店員。普通たしなめられるのは馬鹿共なのだが。
「煩い、寝れない??????」
注文すらせずに睡眠体勢に入り、自前のアイマスクすら取り出している非常識女に、マリは苦笑い、何も出来ない《ユナ》はおろおろと困惑してはティーカップを落として割り、「はわわっ!?」と叫んでまた慌て出す。
「お客様っ、もう二度と来ない
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ