暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈上〉
九校戦一日目(1)×朝の日課とエルフィン・スナイパー
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から見た方が見やすいからであるからなのか、前にいるのは会長のファンがいるからかもしれん。

「ここに来たのは、アホな男共がいるからこちらに来たのか?」

「そうだよー。最前列だと全然見えないし、あとはお姉さま〜ってのが多いからね。ホント嘆かわしい」

「青少年だけではないな、それに近くで見る価値はあるがあれは追っかけのファンの塊だな。エルフィン・スナイパーというが本人は嫌っている様子だ」

前列に押し寄せている青少年と少女たちのお目当ては、この第一レンジで開始の合図を待つ会長の姿を見る事だけのようだ。豊かに渦巻く長い髪の上から耳を保護するヘッドセットをつけ、目を保護する透明のゴーグルをかけた会長の姿は、ストレッチパンツの上にミニワンピースと見間違えそうなウエストを絞った詰め襟ジャケットというユニフォーム、スピード・シューティング用の小銃形態のデバイスと相俟って、可愛らしさと凛々しさが絶妙にミックスされたヒロインのような雰囲気になっていた。

「会長さんをネタに同人誌を作っている人達もいますしね・・・・」

「それは俺も噂で聞いた事あるな、まあ半世紀前にはそういうのを作ってはコミックマーケットというのが開催されるとすぐに売り切れるとの事だった」

俺がそう言ったが、本当の事だという事を知っているのは俺と深雪だけだ。コミケで毎年行われていたが、今ではどうなっているかは分からないが夏と冬に開催されているらしい。主に魔法とか関係無しで、と考えていたら始まるので観客席が静まり返る。ヘッドセットを付けているから、観客席が騒いだとしてもこれはマナーなのでしょうがいが単発小銃に見えるが、俺で言うならアサルトライフルのように細長いデバイスだな。競技用のを構える選手の集中と気迫が、静寂の中、観客席に緊張感が広がるのだった。開始のシグナルが鳴ると同時にクレーが空中を駆け抜ける。

「あんなに遠くの飛んでいるクレーを撃つなんて・・・・」

有効エリアに入った瞬間に、撃ち砕いたので雫が思わず「速い」と呟くがあれが速いとは俺は思ってない。ここからでも俺は狙撃できる自信はあるけど。

「エリアに入った瞬間に遠距離から一個ずつ撃ち抜いているな」

標的の飛翔スピードに対してか、会長が撃ち砕いた魔法なのか。銃身から弾を撃ち出しているののではないから、照星に視線を合わせる必要はない。デバイスには最初からマズルサイトもスコープも付いていない。立ち姿としてはライフルの構えではなく、弓の構えに似ている。クレーが次々と不規則な間隔で撃ち出されるが射出数は五分間に百個。三秒に一個という計算なら、実弾射撃であるクレー射撃の実銃よりもハイペースでもあるが、時には連続で間隔を合わせる。

「高速にして正確無比、これが遠隔魔法のスペシャリストでも言うべきか」


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