二十三話
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たかった…)
茅場はウィンドウを操作する
やつの目の前に不死属性解除を知らせるメッセージと共に二人のHPがクリーンヒット一発で全損するところまで減った
これは決闘ではない死闘…つまり殺し合いだ始まりの合図などはない
「殺す…!」
その言葉と共にキリトは床をけり茅場へと突撃し剣を振るう
その剣を茅場は盾で難なく受け止める
茅場はソードアートオンライン全てのスキルを把握していると思われる。それを本能で感じているキリトはスキルを一切使用することなく高速の剣を振るった
俺にも残像が見えるそれほどまでに速い剣激だった…しかしやつはそれすらもガードしてしまう
(怖いな…本当に怖いよ、あんた…)
俺はまた震えていた。覚悟を決めたはずなのに…やつは俺の覚悟すら容易く瓦礫させるそんな恐ろしさを出していた
(それを正面から受けているキリトは大丈夫なのか…)
そう考えたその瞬間
「くそぉ!」
キリトはソードスキルを放つ。分かっているはずなのに…やつにソードスキルは意味がないことを
奴の口元が歪む。勝利を確信した笑み
キリトが最後の一撃を放たれる直前俺は動き出す影を見た
(くそ!なんでお前が…!)
キリトの攻撃がやつの盾に命中し直後その剣が砕け散り
「さらばだ―キリト君」
茅場がキリトへと剣を振り下ろすその直前先ほどの影…アスナが二人の間に割って入った
突然の出来事にキリト、茅場の二人が目を見開く。しかし茅場のその攻撃は止められないだろう。ついに剣が振り下ろされる
「えっ…?」
そのとぼけた声は誰もが切られただろうと思われていたアスナの声だった
「最後の最後まで世話が焼ける二人だな…」
俺はアスナが駈け出した直後なぜかはわからないが動けるようになったのを感じすぐさま駈け出したのだった。そして剣が振り下ろされる寸前アスナの腕を引っ張り俺とアスナの位置を変えた
つまりアスナの代わりに俺が切られたのだ
「こんなことなら回復しとくんだったな…」
その場にいる全プレイヤーが呆然とする中、軽口を叩きながら俺はウィンドウを操作する
俺のHPはウィンドウを操作し終わる前には0になっていた。
もうすぐ俺の体は砕け散るだろう
俺はキリトに視線を向け
「後は頼んだぜ。キリト」
今までで一番の笑顔でそう言いウィンドウの決定ボタンを押す
(託すぜ、俺の全てを…)
薄れゆく意識の中俺は自身のアイテム”傾国の剣”がキリトに送られたことをメッセージで確認していた…
そしてついに俺の姿が砕け散った
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