十一話:シスターを救出しに来ました
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何かしら?堕天使さん」
部長の言葉を遮って俺の方を向くレイナーレ。
何だ、俺何に何か用なのか?
「どうして助けてくれたの?」
ああ、なんだそんなことか。
そんなこと別に大したことでもないのにな。
それに本当に助けたのはアーシアさんとイッセーだろ?
「別に、大した理由はない。ただ単に殺す必要がなかったからってだけだ。もう、守りたいものは守れたからな」
「……私はまた危害を加えるかもしれないのよ?」
「ああ、だからこれだけは言っておかないとな」
レイナーレの額に銃を突き付けて低い声で脅しをかける。
「もし、今度、俺の大切な物に手を出そうって言うなら俺が地の果てまでお前を追って行って必ず殺すからな」
「……ほ、本気?」
「俺は大切な物の為なら何だってする―――この世界だって壊してみせる」
そう言った俺の目はどす黒いもので溢れていたと思う。
レイナーレが怯えたようにコクコクと頷いたので銃を離して笑いかける。
「とにかく大人しくしていれば何もしないからさ。よく反省してくれよな」
「わ、分かったわ」
「さてと…それじゃあ、部長お願いします」
「え、ええ、分かったわ」
何だかみんなの視線が気になるけど仕方ないよな。
どんなに綺麗な言葉で飾ったって俺は自分の大切な物の為に
他人の大切な物を壊してきた酷い人間なんだからさ。
だから―――この生き方はきっと変わらない。
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