入学編
第7話 変わり種がやはり多い
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たのは、
「テメエのせいで、壬生がぁぁ!」
「ぎゃああぁぁぁぁ!」
十文字先輩が入っていった後には、腕が切断された男と、その他大勢が、手足に穴があいていたところだった。
「やりすぎだ」
そう一言聞こえたが、達也のことなのか、それとも桐原先輩のことだったのか。
事件の後始末は、十文字先輩が引き受けてくれた。
僕たちの行為は、良くて過剰防衛、悪くすれば傷害・及び殺人未遂・プラス魔法の無免許使用だが、司直の手が伸びてくることはなかった。
現在、十師族の中の三番手が、十文字家。十文字家が関わる事件に、普通の警察が、関与できるはずもないのは、魔法師にとっての常識である。まあ、十師族がでてきてこなかった場合は、師匠の方で対応してくれるだろう、という読みはあったのだが、今回はその出番はなかった。
家に帰っても、残業で両親はいないのが、変なことを聞かれずに、僕にとっては救いだった。
家に帰って行なったのは今日の行動の整理だが、不可解だったのは達也が移動して、残ったはずの司波さんの周辺のプシオンの動き。十文字先輩が達也に
「残りは?」
「いません」
そのやりとりのあと、達也がCADを使用していたから、彼がプシオンの動きに影響を与えたのは確かなのだろう。達也が起動式を作り出してから、離れた場所で魔法式の効果が発動して終了するまで約0.3秒。その前には魂に付随するプシオンが離れつつあり、死を迎えようとしていたのに、その後はプシオンが急速に魂のそばに集まりだしたのは、死を脱したということだろう。達也が、わざわざ、時間がたってから行なうような、内容だとも思えないので、司波さんが殺しかけたのだろう。司波兄妹はそういう力の持ち主だということだろうと思うのだが、確信は持てない。
達也がおこなったと思われる魔法は、現代魔法はもちろん、古式にも思い当たる内容が無いことから、達也の固有スキルなのだろうが、さて、師匠にどう伝えるべきだろうか。
翌週の土曜日の早朝。九重寺の朝の練習を見に行くことにしてある。これは、達也にも伝えてあったことだ。今日は、エレメンタル・サイトと達也の特殊な魔法の口止めのレベルを聞くのが目的だ。
ブランシュの件は、翌日には、クラス内で話題に上ったくらいで、すでにおちついている。関係した生徒には、何も手がのびていないし、学校側では、再発防止などの対策も検討されているようだが、結論はいつでるのやら。
九重寺の門をまたいだところで、いきなり人が4人襲ってきたので、バックをして、門の外にでた。
「陸名くん。君もつれないねぇ」
「九重先生。お久しぶりです。けれど、僕が幻術をいきなり使ってもよかったのですか?」
「いいよ」
「はぁ。そうですか。それで
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