入学編
第7話 変わり種がやはり多い
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会長が十師属なのは分かったけどよ……遥ちゃんって、何者なんだ?」
本人に聞いても答えてくれないだろうから、師匠にでも聞いてみようか。
「その話はあとだ。行くぞ」
達也に続いて保健室を出ていった。
車は、オフロードタイプの大型車だったが、助手席には、保健室で盗み聞きしていた、剣術部の先輩がいた。
「よう、司波兄」
「桐原先輩」
桐原っていうのか。今度は覚えておくか。やられ役のモブキャラかと思っていたと、メタなことを考えていたが、車に乗り込んで、廃工場に向かった。
廃工場の入り口では、レオは車に硬化魔法をかけさせられて、入り口の門をぶちやぶった。そこから車で入って止まったところで、十文字先輩が
「司波、お前が考えた作戦だ。お前が指示を出せ」
「レオ、お前はここで退路の確保。エリカはレオのアシストと、逃げ出そうとするヤツの始末」
「……捕まえなくていいの?」
「余計なリスクを負う必要は無い。安全確実に、始末しろ。会頭は桐原先輩と翔で左手を迂回して裏口へ回って下さい。俺と深雪は、このまま踏み込みます」
居残りを指示されたレオも、エリカも、不平を鳴らすような真似はしなかった。レオが退路の確保というのは、キャスト・ジャミングされた場合の、防御方法に問題があるからだろう。エリカはその護衛というところか。
桐原先輩が、先に走り出したので、僕は自己加速の術式で、軽くおいかけていった。裏口を高周波ブレードでやぶった桐原先輩に、
「桐原先輩。気配とかきちんと読めていますか?」
「殺気なら、わかるぜ」
「殺気も出さずに、殺せる人も世の中にはいるそうです。僕がそういう人を見つけて、露払いをしますので、払い漏らしたのをお願いしてもよろしいですか」
聞き方によってはというか、そうでなくても、お前は格下だといわんばかりの内容だが、とりあえず、先行は自分がおこなうことになった。それでも、桐原先輩の闘気が出っ放しっていうのはやめてほしかったが、指摘をしたからといって、そういう訓練をつんでいなければ、闘気を消して、闘う意志の持続はできないものだ。
桐原先輩の前を普通の歩調で歩きながら、
「ここって、監視カメラも無いみたいですね」
「わかるのか?」
「わかりますけど……こういうのって、普通の魔法師の方が、敏感なんじゃありませんでしたっけ?」
「普通? そういう方が珍しいはずだが。お前は、自分が普通ではないと言っているのか?」
「そうですね。古流の流れをくんでいるので、現代魔法よりは、古式魔法よりになります」
「そうか。それは、いいが、さっきから止まっていない。あとどれくらい歩けば、相手にあたるんだ?」
「次の角を曲がったあたりに
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