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僕の周りには変わり種が多い
入学編
第6話 判断
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『特別閲覧室』の前で一瞬どうしようかと悩んだが、とりあえずは、幽体に向かって術式解体を放ってみた。術式解体のサイオンが身体の中心部とか頭にあたれば、幻痛をおこす。身体と同じ形状をとる幽体で、身体の動きに乱れが発生したかどうかはわかるのだが、残念ながら、痛みを感じたような挙動はみせないので、ここのドアはサイオンを通さないようになっているのだろう。

こういう時には現代魔法と違うことはあまりしないことにして、専門家に任せよう。図書館の出入り口にむかうことにした。階段を降りる時には、2科生の制服を着ている腕に、青と赤で縁取られた白いリストバンドを再確認して、「エガリテか。それとも、その上位組織のブランシュかな?」と独り言なので、当然のことながら、どこからも返事はなかった。



図書館の出入り口から、教師を呼ぼうとしたところで、魔法の集中砲火をあびせかけられる前の照準を感じとったので、慌てて物陰に隠れた。その時に何人かの気の特徴は覚えたので、そこに向かって『遠気当』を行う。魔法師の常識では、超能力は目視視認しないと、発火念力を発揮させられないことになっているから、必要以上の注目をあびるわけにはいかないので、体術である気功をおこなっている。

顔を出して、襲ってきた相手の気の特徴を覚えて、物陰から1人1人に『遠気当』を放って倒していき、覚えている気がいなくなったらまた顔をだしてと繰り返すが、質より量というので、切りがない。こういう場合、CADの有る無しがかかわってくる。

CADがあればマルチキャストが可能なので、1人ずつの照準でも、短時間で複数人を倒すことが可能だが、先天性スキルと呼ばれている超能力だと、今の自分ではマルチキャストは不可能だ。他にもいろいろとあるが、現時点で必要なのは、この能力だろう。

数回ばかり、ちまちまと応戦していたら、

「パンツァァー!」

そんな雄叫びではあったが、聞き覚えのある声だ。霊気を感じとると、この特徴はと思い覗いてみると、レオがレアな武装一体型CADを使っていた。過去のCG画像記録でしかみたことが無かった、展開と構成が同時進行する逐次展開という技術なんてものをつかっている。他にもナイフにさされたと思ったら、服にまで硬化魔法か。

他にも、達也とエリカに司波さんがきているので、こちらにきていた攻撃に隙が大きくできた。今の内にうっとおしい攻撃をしかけていた、石つぶてと氷塊を使う2人の魔法師のCADに故障をおこさせた。

おこなったのはCADの起動式補助演算装置にたいして、プシオンの迂回路をとざしたことだ。慣れていないCADを自分で使うと故障するのは、ここの部分がおかしくなるからだが、数時間から、数日で自然に直るのが普通だから、まずは気がつかれない。
ついでに4人ばかりは『遠気当』で、気絶さ
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