入学編
第6話 判断
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せたので襲ってきている方も、魔法や武器を放つ方向がさらに分散し始めた。
その隙というべきか、達也たち3人が図書館に入ってきた。
図書館の内部に対しても陰になる、出入り口脇の小部屋に入ったところで、達也から質問があった。
「図書館内部の状況は?」
「気配で感じられたうち、残ったのは4人。それが特別閲覧室に入っていった。あとは、4人を倒すことができたけれど、図書館内で意識があるのは、他にいないと思う……気配を消せる達人レベルがいたら、今頃襲われていると思われるから、特別閲覧室が本当に4人かどうかはわからない」
「そうか」
そう言って、達也が考えるかのように目をつむった。そんな達也を見ているのは、エリカと司波さんだが、僕がみているのは、達也の中のサイオン。大量のサイオンによる情報体が構成されている。美月に「天通眼」と言っていたのは聞こえていたし、メガネも厚みで判断していたから、情報の確認をしているのだろうが、それはプシオンではない。それから他人の起動式を魔法式が完了する前に解析してみせるのは、エレメンタル・サイト『精霊の眼』を使う際の副作用の一種である、時間感覚の延長ではないか、というのが僕の推測だったが、
「2階特別閲覧室の中は不明だが、あとは確かに気絶しているようだな」
あら、推測が違ったかなと思ったら、
「2階特別閲覧室には俺と深雪。それに翔で行って、エリカは1階の階段前でまっていてくれないか。壬生先輩が逃げ出すかもしれない」
「任せなさい」
「エリカがそれでいいのなら。ところで壬生先輩って剣道部の人?」
「そうだ。行くぞ」
2階特別閲覧室前では、
「翔!」
「なんだい。達也」
「これから見ることは、さっきのように黙っていてくれないかな?」
「さっきのって、エレメンタル・サイトかい?」
「本物の天通眼は一味違うな」
プシオンが見れないと、内部のサイオンの動きがわからんものな。そういういうことができるという情報を知っていたんだな。そういえば、達也は九重八雲先生のところにいるから、そっちという可能性もある。
「九重先生にも内緒にしているのかな?」
「九重師匠は知っている」
「それなら、話す機会があるとしたら、九重先生のところで。ちなみに僕は、何をしていればいいかな?」
「何も」
「了解」
そうすると、達也が特化型CADを壁に向けて打っていたが、ドアが簡単に切断されていく。発散と他の魔法の複合であることも感じだが、あの特化型CADがシルバーホーンだと気がついた時に、ループキャストで処理しているから早いのだろうと納得していた。
あとは、自分の気配を消して、達也と司波さんが特別閲覧室の中へ入っていく
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