入学編
第5話 騒動
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
各クラブの勧誘活動が終わった日の授業後は、レオが
「達也。今日も風紀委員会か?」
「いや、今日は非番だ。新入部員勧誘期間も終わったし、やっとゆっくりできそうだ」
そっから、レオとエリカの茶々いれで、魔法を使わず魔法競技者のレギュラーを連覇した謎の1年生とか、魔法否定派に送り込まれた刺客だとか、達也はいいように言われていた。
ひるがえって僕が入っている操弾射撃部は、身体の動かす量が少ないということで、女子生徒の割合が、比較的多いというのもひとつの特徴だ。部としては男子の人数が少ないので、男子部が女子部と一緒になっている。その都合から、男子部用の操弾射撃には、主に上級生だが女子生徒も使っている。僕に対しては、弾丸の加速、特に移動は2科生ながらも、1科生の生徒と比べても上のレベルにあると、入部して数日で上級生たちにも認識をされはじめていた。
そして、勧誘週間が終わった翌週には、初の魔法実技の授業が開始された。初の魔法実技の授業は、基礎単一系魔法の魔法式を制限時間内にコンパイルして発動する。課題の内容といえば、単一系統・単一工程ということで、今回は的に向かって加重をかけるための、加重系魔法の起動式を読み込んで、魔法式を構築するという課題だ。パラメータはすでにうめこまれているので、単純に起動式を読み込み、コンパイルをして魔法式へと展開することになる。
そういう課題を、2人一組になってクリアするのだが、クラスが25人ということもあり3人一組というのもある。その3人一組というのが、僕のところで、他の2人は吉田幹比古と林道南という女子生徒で、名前の順番により同じグループとなった。それぞれ1回の試技のあとに、実後は3人とも1回でクリアはした。
すでに操弾射撃部の2科生の先輩からは、期末試験ではこのCADが使われると聞いているのと、起動式やCADがいれかわるタイミングは夏休みと春休みとのことで、作った会社が同じなら、起動式に含まれる余分な部分をノイズとして感じる不快な部分にはなれるしかなかろう。それで、僕は2人にたいして
「もう少し練習させてほしい」
と言ったところ、南さんは
「私もするー」
とかわいらしく言っていたが、幹比古は
「見学している」
とそっけなく、後ろにさがっていた。
ちなみに南さんは教室の一番後ろの隅で、僕はその横だから、なんだかんだと言って話す機会は多くなる。いつのまにか「林道さん」から「南さん」へと呼び方を変えられてしまった。林道というと林の中の一本道を想像してしまうから、苗字にもある南さんということで、そう呼ばされている。まあ、これはクラス中のほぼ全員に対してだから、個人的な好き嫌いの意図はまるっきり無いのだろう。
幹比古は
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ