入学編
第5話 騒動
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をまとめて持っていくというのは、当たり前になっているので慣れだ。
居残りで訓練をしているレオとエリカに助手としている美月へ、サンドイッチと飲み物をもって、実習室に入ったが、レオとエリカに美月は気がつかないようだ。達也は気がついているようだが、話さないので黙っていると、一緒にはいってきた3人のうちの司波さんが、遠慮がちそうな声で
「お兄様、お邪魔してもよろしいですか……?」
「深雪、翔……と、光井さんに北山さんだっけ?」
「エリカ、気を逸らすな。すまん、深雪。次で終わりだから、少し待ってくれ」
レオとエリカも無事に、1秒をクリアして、昼食に入った。彼らには差し入れのサンドイッチ、達也には司波さんからのお弁当だった。飲み物は、ここにいる全員の分があるので、居残組の食事と一緒に、飲み物を飲みながら一緒に歓談を楽しんでいた。
歓談していた中で、1科生には指導教官がついて、2科生にはつかないことに対しての、エリカが習っている剣術での指導方法が、ここと同じという話に興味をもたらされた。エリカが剣術で有名な千葉家の者であるというのは、師匠から、この前の日曜に教えてもらったことだ。
ちなみに、エリカの話しで興味をもったのは、合気術では2人が互いに組んで練習をするというのもあるから、円明流合気術では、型がくずれていたらなるべく早めに修正を図って、練習相手にもひびかないようにするという考え方が、初心者には特に教え込んでいることだからなぁ。
この昼休みも最後の方で、司波さんがおこなった同じ実技で「235ms」という値には、自分用のCADを使うより、早いんじゃないかというのに驚かされた。まあ、発火念力の方がさらに早いのだが、能力の違いもあるしそれはおいとくことにした。
それから、平凡な学業と合気術の道場通いなどをして1週間あまり、放課後にそれは発生した。
「全校生徒の皆さん!」
ハウリングがおきて、再度、放送をしなおしている。『学内の差別撤廃を目指す有志同盟』とやらが、勝手に放送室をのっとたのであろう。そうでなければ、『放送部』が事前に紹介をするはずだ。
『有志同盟』とやらが、きちんとした手続きをとれば、『放送部』も、話を流すだけはするかもしれない。まあ、放課後よりも、昼休みにおこないそうだが。
放送は途中で切れたので、1科生と2科生の間の差別をなくすことが目的らしいが、差別と区別もつかないのが『有志同盟』のメンバーらしい。区別にしても、どれを選択するのかは難しいとは思っているのだけど、まあ、関係なかろうと部活にむかった。
話が動いたのは翌日の朝、生徒会長が「明日の放課後に『学内の差別撤廃を目指す有志同盟』と討論会をします」と放送を流したからだ。『同盟』(「学内の差別撤廃を目
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