入学編
第3話 事件と秘匿技術
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への風紀委員としての介入の話だった。その中で司波さんの
「大丈夫よ。美月。お兄様なら、心配いらないわ」
「ずいぶん余裕ね。深雪?」
エリカがさらにつっこんでいたが、
「ええ。お兄様に勝てる者などいるはずがないもの」
ここで、エリカも絶句してた。しかし、それでとまるエリカじゃなくて、レオも参戦していたが、司波さんが
「魔法式の無効化は、お兄様の十八番なの」
「魔法式の無効化? 情報強化でも領域干渉でもなくて?」
「対抗魔法でもないのかい?」
「そういえば、陸名さんって術式解体つかっていましたわね」
「うん」
「魔法式の無効化というのは概念で、対抗魔法というのは具体的な魔法を指し示しますの。高校の授業では教えないのに、使えるのならば、知っていてもおかしくありませんね」
「それじゃ、あの、複雑なパターンのサイオン波って、なんていう名称の対抗魔法なのかな?」
「ああ、やっぱり。お兄様の得意技で、キャスト・ジャミングをお使いになられたようですわ」
達也と司波さんの甘ったるい兄妹愛の寸劇をみるのは、つっこむ気もなくなったのだが、まわりがたちなおってきている中で、レオが
「……そういや、キャスト・ジャミングとか言ってなかったか?」
ここから、軍用物資であるアンティナイトあたりの話になりだして、達也が
「あー、この話はオフレコで頼みたいんだけど?」
興味があったのと、相手の起動式をきちんと読めないとできそうにない技術なので、だまってうなずいた。
「正確には、キャスト・ジャミングじゃないんだ。俺が使ったのは、キャスト・ジャミングの理論を応用した『特定魔法のジャミング』なんだよ」
そこから、偶然発見したと言っているが、後付けの理由に思える。実際に理論を応用するというのは、高校生のレベルでできるものではないというのは、ある意味、身にしみているからな。
オフレコについても、レオがまっさきに話を聞いたが、お手軽に魔法を停止できるというところで、多少なりとも違和感はあった。そもそも複数のCADを同時使用するのは、マルチキャストを行うよりも、難しい技能だからだが。
「けど、実際にみていたんだけど、起動式を読み取ってから、そういう対抗魔法を放つのって、1科生のしかも上級生の魔法より遅いタイミングでなのに、それより早く対抗魔法を放つということだろう?」
「それっ、1科生よりすごいってことじゃんか!」
僕がちょこっと言ってみて、レオは追従したが、
「現在の魔法実技では、評価されない項目だからね」
「魔法式じゃないし、事象改変がともわないからか」
その日は、そこでうやむやのうちに終わることになった。
週末の日曜日は、円明流
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