入学編
第3話 事件と秘匿技術
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防具が切られた。
まずいな、魔法をつかわなければ問題なかろうと思ったところで、魔法がふたつ発せられるのを感じとったところをみると、プシオンの感じからあれは達也だろう。弱いと思った2つの魔法だが、無系統魔法の複雑なパターンをもったサイオン波となって、男子生徒の高周波ブレードをとめていた。
予想もつかない魔法をみせつけられたが、竹刀を握っていた男子生徒を取り押さえたのも、自然な流れに見える。CADをつかっているからなんともいえないが、気功をつかっているようだから、体術だけで、僕の通っている道場で5段以上はありそうだ。
感心するのはそこでとまらなかった。
男子生徒を風紀委員としてとりしまった達也を、剣術部らしき部員たちが、次々と襲っているのだ。しかし、それらをどの古流でも共通の基本的な動きのみで、あしらってみせている。しかも、そばでみていたらきっとわからないだろうが、相手の動きをコントロールして、互いと互いをぶつけあっている。複数人の動きをコントロールするなんて、演武では可能でも、こういう場で実際にできるとは、っと驚かされる。
さらに、直接的にさわりにいかなかった剣術部の生徒が、起動式を展開中に、達也が同じ系統のパターンを持つ2つの起動式を使って、なぜか無系統の複雑なパターンをもったサイオン波として放った。それが剣術部の生徒の起動式を失敗させていることが不思議だ。これだけ大勢がみているから、あとで聞けば教えてくれるだろうと思って、その場をみていた。
タンカがきたときには、さすがの剣術部にも、達也へ攻撃しようとする者はいなかった。体力がないクラブだなぁというところだが、あてられないという神経的な疲れか。
男子生徒がのって、達也がそれにつきそっていく。それをみて、このあとどうしようかと、思ったが、達也の使った方法に興味があったので、多分、達也は司波さんと合流するだろうから、それまでは各クラブを見て歩くことにした。
各クラブの勧誘活動も終わりの時間になろうとしたので、帰りの鞄もあるし、生徒会室のある本校舎へ向かうと、司波さんが真っ先に眼とついたが、他にもレオ、エリカ、美月がいた。
「やあ、達也と待ち合わせかい?」
「いえ、ここにいれば、お兄様と会えると思いましたので、お待ちしておりました」
相変わらず、この達也の妹である司波さんの言動は、普通の兄弟と違うなと思って、ここで一緒にまたせてもらうことにした。
それから1分するかしないうちに、達也もきたので、ここ数日ですっかりならされた兄妹愛の確認の儀式をあきれながらみていたが、達也が気をまわしたのであろう「おごり」にそのまま便乗することにした。
初めて入るカフェで今日の色々なことを話していたが、話としてもりあがったのは、達也の剣術部
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