入学編
第1話 トラブル
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レオでいいぜ」
「じゃあ、レオと呼ばせてもらうよ。僕のことは翔で、よろしく。ところで、体格が良いのは何かスポーツでもしているのかな?」
「ちょっとばかりな」
「クラブはどこに入ろうとか決めているかい?」
「山岳部だけど」
「そうか、きめているっていうのはいいなぁ。僕は、各クラブ活動の勧誘をみるかなぁ」
「そうだな。人それぞれだし」
そう言っているとキーボードの入力音が、レオのすぐ後ろから聞こえてきて、レオがそっちをみて該当の人物に、
「すげー」
って、確かにすごい速さで入力していると思うけれど、話している最中に振り返られるとは思わなかった。レオはそのまま、自己紹介を初めて、一緒に話していた僕の紹介もしてくれたので、
「どうも。レオに言われた通り翔でいいですよ。ちなみに魔工技師志望です」
他には、キーボードを打っていた司波達也こと達也に、柴田美月こと柴田さん、千葉エリカさんこと千葉さんというところで、レオと千葉さんの相性が微妙そうという感じだけはわかった。
予鈴がなったあとに、女性がはいってきたので、まわりからは「先生」とかの声はあがっていたが、別なことで驚いていた。僕は2科生にカウンセラーがくるというのを、知ってはいた。しかし小野遥、まさか公安(警察省公安庁)の『ミズ・ファントム』が来るとは、夢にも思っていなかった。師匠は、ここにいることを知っていて、画像を見せたんだな。きちんと話をしておいてほしいなぁ、っとため息をつきたくなった。ただ、彼女の視線は、達也に向いているのが気にかかる。何かあるのだろうか?
そっちは気にしても仕方がないと割り切って、カリキュラムのガイダンスを見た後に、選択科目の履修登録をおこなった。キーボードを使いながら、補助的に視線ポインタや、脳波アシストを使用する方法が、僕のスタイルだ。通っている道場でのCAD調整にも使用する方法なので、比較的早く終わった方だとは思っているが、その他に、ここの端末で学校内の調べ物をしていると、クラスの皆がそれぞれ席を離れていく。そこで、どうしようかと思っていると、レオが
「達也! 工房見学に行かないか!?」
と言う声が聞こえたので、そちらに向かって、
「僕も一緒にいいかな?」
というと、柴田さんや、千葉さんも一緒に見学に行くことになった。ちょっとばかりレオと千葉さんの間にいさかいみたいなものも発生したが、柴田さんがうまくなだめてくれた。
工房の見学では、千葉さんの知り合いらしい、吉田幹比古という男子、確か僕の前の席にいた少年との大声でのやりとりがあって、1科生についていた先生から睨まれたので、工房見学は中止となったが、時間も中途半端だったので、昼食をとることにした。まだ、食堂はす
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