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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第十話 妖精のお色直し(後)
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ンもクレインさまも、すっごくシンコクそうな顔だ。
「嘘だと思いたいが……事実とすれば、全ての辻褄が合う。実験の主導者がラ・シュガルの王……」
「それで。君は私たちをどうするつもりかね?」
「ドロッセルの友人を捕まえるつもりはありません。ですが、即刻この街を離れていただきたい」
「温情に感謝する、シャール卿」
そう、なっちゃうよね。分かってても胸、もやもやする。
パパもイバルも立ち上がる。わたしも――あ。いけない。わたし、ドロッセルさまが着せてくれたドレス、着っ放し。返さなくちゃ。
「あの、ドロッセルさま、お洋服」
「いいわ。あげる。大事にしてちょうだい」
「え。で、でも、これ、高そうだし、小物もイッパイあるし、キレイ、だし」
こんなキレイなの、フェイなんかが着てちゃダメだよ。
「お友達になれた記念よ。次はもっとちがう形で会いましょうね」
ドロッセルさま……
「イバルさんも。お買い物の時、助言してくださってありがとう」
「お、俺は正しい知識を持たん奴が気に入らなかっただけだっ」
ジョゲン。タダシイ知識。あ、そっか。そうなんだ。
「どうした、フェイリオ」
「あ、ううん。ちょっとわかったの。ローエンが言ったこと、あのお買い物の時と同じなんだって。ドロッセルさまはイバルが口出ししなきゃ、カップのイフリート紋がニセモノだって分からず買ってた」
ドロッセルさまの場合、「それでもいいわ」ってペカーって笑いそうな気がするけど。
「でももし本当にイフリート紋を気に入って買った人がいて、後から違うって知ったらイヤな気分になる。けど、イバルみたいに『それは違う』って先に言ってくれる人がいれば、イヤな思いせずにすむ。ローエンが言ってた政治のお話ってそういう意味よね。今まで政治って意味分かんなかったけど、ローエンのおかげでちょっとだけ分かった気がするの」
指先を重ねる。また一つ今日、分かることができたよ。本当にちょっとだけど、フェイ、前に進めたよ。〈ジュード〉、〈ミラ〉。
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