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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第八話 ダイナミック・サボタージュ
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アル、それにパパが武器を構えた。
 待って! その狼さん、イバルに呼ばれてきたんだよ!? ねえ、イバルも何とか言って……

「こちらの勝手で呼び立ててすまない。お前たちの知恵を少しばかり貸してほしい」

 シルヴァウルフは襲って来ない。それどころか、前に歩いて行ったイバルに、わんこみたいに鼻を摺り寄せた。

「感謝する。薬草を探したいんだ。場所を知っていたら教えてくれ。それがすめば速やかにお前たちの縄張りを出る」

 シルヴァウルフは背を向けて歩き出した。案内してくれる、ってこと?

「薬を煎じるのに必要な草を採ってくる。それまで足を動かすなよ」
「は、はいっ」

 行っちゃった……


「そうか、獣隷術か――イバルがこんな形で役に立つとは」
「ダンナに同じく。ただのお騒がせおバカだと思ってたのに」

 ちょっ、パパもアルもシツレーだよ!

「考えれば当然か。獣隷術が使えるのなら魔物との会話には慣れている。山野を駆け回れば野草の種類に詳しくなって、薬学に結びつく。今までも薬を作ってきたなら病状を見慣れている。ごく自然な帰結だ。ひょっとしたらイバルを連れてきたのは、かなりいい選択だったのか――?」

 パパが本気で悩んでる。何でパパもアルもそうイバルをダメな子扱いするのかなあ。ルドガー・パパに銃とハンマーの使い方教えてくれたのイバルだし、ミラさまだってイバル認めてたし。ふしぎだな〜。


 イバルが薬草みたいなのを持って帰って来た。
 横にはシルヴァウルフが一頭。イバルがいるから襲って来ないのはわかってるけど、やっぱ緊張するや。

 イバルは荷物から出した道具であっという間に薬草を煎じて、わたしの足に塗って布を巻いた。

「――これでいい。ここを出るまでは動かすな」
「でも、それじゃ歩けないよ?」
「こいつらが送ると申し出てくれた。背中に乗れ」

 こいつらって、さっきのシルヴァウルフ。ま、魔物の背中に乗るの!? これもハジメテの経験ですっ。

「本当に大丈夫なのか?」
「大丈夫だと言っている。魔物は人間と違って嘘はつかない」

 じゃ、じゃあ、おじゃましまーす……ふわ、もふもふだ。


 わたしだけ魔物に乗せてもらって、パパたちは徒歩で。また樹界を歩き出した。

「イバルはえらいね」
「? 何がだ」
「だって、ジューレージュツってキタル族の人しか使えないんでしょ? それなのに、魔物とお話しできるようになるまでシュギョーしたんでしょ? やっぱりイバルはえらいよ」

 あれ? イバル、何で顔そらすの? ひょっとしてフェイ、イバルにイヤなこと言った?

「さっさと行くぞ!」
「分かったから喚くなって。襲ってくるほうの魔物出たら、巫子どののせいだかんな」
「ふ
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