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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第三話 フライング・ジャーニー
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視線を彷徨わせるばかりで、私の目を見ようとしない。必要な説明はティポ任せ。
覚えがある。幼い頃のフェイリオがそうだった。
私が背を向けていれば穴が開くほど見つめてきたくせに、ふり向くと途端に目線が泳ぎ出す。言えない事はエルに代弁させていた。あれはそんな、弱く、狡い子供だった。
「エリーゼはこの村の人たちが好きかい?」
「え……」
「この村にこれからもずっと、長い時間、居たいと思うかい?」
エリーゼは首が直角になるほど俯いた。
ティポの口を介してではない。エリーゼの口から聞きたい。
――はっきりと、首を横に振った。
「ではエリーゼ、私が君をこの村の外へ連れて行ってもいいだろうか」
「……そと?」
「ああ。君が知らない空と風のある『外』の世界だ。見てみたくはないか? もちろん私たちも一緒だ。エリーゼ一人を放り出すような真似はしないと約束する」
「ほん、とうに? わ、わたし、ここ、出ていいんですかっ?」
「もちろんだとも」
エリーゼはこれ以上ないくらいに瞳を輝かせている。
「自己紹介が遅れたな。私はヴィクトル。エリーゼ、今日から君の『友達』だ」
ティポが空中でくるくる踊った。
『わーい、トモダチ〜♪ ヴィクトル君はトモダチ〜♪』
「……くん付けで呼ばれたのなんて何年ぶりだろうな」
「ご、ごめんなさいっ。ティポ、だめっ」
『トモダチだからいいんだもーん♪』
「ティポ!」
「構わないよ、エリーゼ。ティポの言う通り、エリーゼもティポももう私の友達だからね」
エリーゼの頬に赤みが差した。闊達なエリーゼも友人として好ましかったが、こういう子リスのような彼女も悪くはない。長らく忘れていた父性がくすぐられる。
「おいで」
両手を差し出す。エリーゼはおずおずと手を置いてきた。
髪を一房、耳にかけてから、小さな背中に腕を回す。そうして胸に抱き込むようにして持ち上げた。
「エリーゼは軽いな。ちゃんと食べているのか?」
「た、食べて、ます」
「それならよかった。これからは私が君の食事を作る事になる。小さなレディの口に合えばいいのだが」
「…ヴィクトル、が、料理、するですか」
『えー。似合わないよー。ヴィクトル君、おじさんなのにー』
おじっ……分かっていても実際に言われると意外とグサッと来るな。今になって兄さん、貴方の気持ちが痛いほど分かったよ。
「これでも剣や銃より得意なんだよ」
「……たのしみ、です」
『わくわくドッキドキ〜!』
「そうか。では――行こうか、外へ」
エリーゼを抱えたまま、小屋の戸を開けて外へ踏み出した。
「あ……」
「どうした?」
『いっつも見てたのに、なんだか全然ちがう世界みたいー』
そ
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