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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第三話 フライング・ジャーニー
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「アルヴィンは、旅仲間が増えたらうれしい?」

 きっとパパはエリーゼを説得して帰ってくる。わたしはエリーゼに会うの楽しみだけど、アルヴィンはどう思うかな?

「んー、美人のねえちゃんだったら嬉しいかもな」
「何それー」
「笑うなよ。男のロマンだろ、美女を守って戦うっての。おたくは美女っつーよりカワイコちゃんっていうほうが似合ってるから圏外な」

 それからパパたちが帰って来るまで、わたしはアルヴィンと、なんでもない話を楽しんだのでした。






 /Victor

 村長の話だと、エリーゼの住む小屋はこの辺のはずだが……あれかな。

 目に付いた小屋を開ける。酒精の香り――酒蔵として使っていたものをエリーゼに宛がった、という所か。この香りは、パレンジワインだな。煮込み料理で何度か使ったことがある。

 さて、肝心のエリーゼは――と!

 闇系統の攻撃精霊術が頭上で弾けた。ブラッターズ・ディム――エリーゼの得意技だな。
 避けはしなかった。狙いは定まっていなかったし、わざと受けて傷つけばエリーゼはそれを気にして、こちらの要求を呑ませやすくなる。

 部屋の隅にいた少女がようやく顔を上げてこちらを見た。
 ようやく会えたね。〈この世界〉のエリーゼ・ルタス。かつて俺が殺した友人の一人。

『またエリーをイジめに来たのかー!』

 友好関係を築く前から躓いたような気分だ。我ながら警戒するなと言うほうがどうかしている格好だから文句も言えんが。

「何もしないよ。ちょっと君の事情が気になっただけだ。君のような愛らしい子が、どうして外にも出ずに、こんな暗い場所で蹲っているのか、ね」

 エリーゼは俯いて、胸に抱いたティポに口元をうずめた。

「…おそと、出たら……石とかなげられる、から………です」

 まだだ。まだ近づかない。エリーゼの警戒はまだ解けきっていない。

『んっとねー、外国のコワイおじさんたちがいっぱい来たんだけどー、おっきいおじさんがやっつけたんだよー。そしたら外国のおじさんたちが村のみんなをいじめたんだー』

 外国というと、この子たちにとってはラ・シュガルか。指名手配にされただろうとは思っていたが、もうここまで追手を延ばしたのか? いくら何でも早すぎる。

「でも、おじさん、どっかにいっちゃった……」

 そろそろだな。消沈するエリーゼに歩み寄って、目線の高さを合わせるためにしゃがんだ。エリーゼは逃げない。

「そのおっきいおじさんというのはエリーゼのお友達かい?」
『エリーを閉じ込めた悪い人だよ!』
「…水霊盛節(リヴィエ)に…いっしょに来たの…」
『でねでね。外に出たらみんな石ぶつけてくるんだ。もーヒドイよねー』

 エリーゼは俯くか
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