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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第二話 承知済みの初対面
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妖精〉のチカラ知ってるから、大陸と大陸に隔てられたって、わたしがパパを追っかけて行けるって知っててそうしたんだろうけど。胸、ちくって、するよ。
ひゃ!? アルヴィン、何するのっ。急に押さないでよ。パパにぶつかるとこだったよ。
「親父さん、ダメでしょー、娘さん置き去りにしちゃ。可哀想に。すっかり萎縮しちゃってるぜ」
「君、は」
あ、パパも気づいた。アルヴィンがアルヴィンだって。気づいて、一瞬でキモチ全部、お面の下に隠しちゃった。
そういえば、パパにとっては2回目なんだ。トモダチだったみんなの昔に出会うのは。
お姉ちゃんと家に帰った時、パパはこれっぽっちも揺れたりしなかった。でも今は、ちょっとだけど、アルヴィンを見て揺らいだ。
「俺はアルヴィン。しがない傭兵だよ。おたくらは?」
「ヴィクトルだ。こちらはフェイリオ。フェイリオ=マクスウェルだ」
「……へえ」
「それで、傭兵のアルヴィン。私たちに何の用だ。あの状況では普通助けないだろうに」
フツウ、タスケナイ。
息が詰まって何も言えなかった。何も言えないで、わたしはパパとアルヴィンから逃げ出した。
/Victor
フェイリオはいつのまにかどこかへ消えたので、アルヴィンと二人、船長の尋問を受けるハメになった。
それが終わってからも、しばしアルヴィンに声をかけあぐねた。
こんな早くに、ジュードはアルヴィンと出会っていたのか……
歳が若くとも見紛うはずがない。背格好、声、笑い方。もう一人の兄さんだとさえ想っていた、「俺」の大事な――私が殺した友人の一人。
「おたくら、ひょっと訳アリ? さっき船長に父娘って言ってたけど、あれウソ?」
「想像にお任せするよ」
かつてはフェイリオとの繋がりを憎らしくしか感じなかった。今は、同じ血が流れてるものはしょうがない、程度には割り切っている。元はといえば私が蒔いたタネなんだ。あれだけを責めるのも筋違い――か。
「それより質問に答えたまえ。何故あれを助けた。私たちが軍に追われていたのを見ていないとは言わせないぞ」
「だからこそよ、ダンナ。あんたらみたいなのが軍に追われてるってのは相当ヤバイ境遇だ。そいつを助けたとなりゃ金をせびれるだろ?」
そういう謳い文句で逃亡中のジュードたちに言い寄ったわけか。
「すまないが急な出立だったのでね。傭兵を雇えるほどの金はない」
「じゃあ『値打ちもん』があればそいつでもいいぜ」
ふむ。値打ち物、か。
「こういう品なら持っているが」
「? 懐中時計? いやにテカテカしてんな」
「純金製だからな」
「はあ!? ……あんた、どこのボンボンだよ」
エレンピオス市場最大手、
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