マブラヴ
0819話
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少なからずあるようだな。
人類がかなり追い詰められているにも関わらず……いや、あるいはだからこそ、か?
「すまない、時間が掛かってしまった。では早速基地に向かおうと思っているのだが、構わないかね? ……その、出来ればその炎や影は消してくれると助かるんだが」
「ああ、問題無い」
短く言葉を返し、腕の一振りで影槍と炎を消し去った。
「ちなみに、時間が無いというのなら転移魔法という手段もあるが……どうする?」
「転移魔法? それは……君がこの世界にやって来た時の?」
「いや、違う。あれは純粋に異世界間の為の転移装置だ。その辺についてはさっきも言ったと思うが? 俺の空間倉庫の中にはゲートと呼ばれる転移装置が入っていると」
「そう言えばそうだったか。いや、すまん。色々と私の常識から外れた話ばかりが出てくるものでな。……良ければ、その転移魔法について教えて貰えるかな?」
こちらの手札を少しでも知ろうと言うのだろう。そう尋ねてくるジョンに小さく肩を竦めて口を開く。
「転移魔法。言うまでも無く転移する為の魔法だ。転移魔法自体の種類は色々と多いが、俺が使えるのは影のゲートによる転移魔法のみだな。影については何度か見ただろ?」
再び指を鳴らして影槍を作り出して見せる。
「なるほど、やはり君は私の全く想像が及ばない存在であるのは間違いないらしい。ともあれ、政府に君の事を紹介しようと思っていたのだが、対立派閥からの横槍が入ってな。申し訳ないが、まずはそちらと会見を行って欲しい。頼めるかな?」
「まぁ、いいだろう。立場があれば色々と大変なのは分かっているからな」
その言葉に安堵の息を吐き、先程の軍人が乗ってきた車へと乗るように促され、ジョンの所属する基地へと戻っていく。
……さて、今の時点ではこの世界との取引をする価値は殆ど無い。それが覆されるかどうか……どうなるだろうな。
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