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寄生捕喰者とツインテール
捕食者VS獲物達
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そのまま空気を切り裂き地面へ轟音を立てて衝突した。

 そうして出来た巨大な岩石の崩落後の如きクレーターにも似通る凹みの中から、数秒の沈黙の後にゴリラギルディが這いずりながら鈍い動作で出てきた。


「ぐぅ……なに、がっぼっ!?」


 しかし這い出てきた瞬間また吹き飛ばされ、木々を幾つもへし折り着地しても地面を削り、もんどりうって頭を地面に埋めた状態で停止した。


「く、はっ! 貴様! 貴様には戦士としてごっ!!」


 声を上げようとしたゴリラギルディの視界に一瞬紫が映ったかと思うと、頭に何かが乗り同時に強い衝撃を受け地面に叩き伏せられてしまう。

 何とか目線を動かし上を見てみると、上に乗っている物の正体が少女の脚だと分かり、同時に踏みつけられている事も理解した。


「おまもごっ!? ―――ゴっ!?」


 不意に圧迫感が抜けた時を狙い起き上がったゴリラギルディは、少女の体には不釣り合いな大きさの手で口に蓋をされ、またも喋る前に地面に叩きつけられてしまう。

 二度、三度、四度、五度……繰り返す度力と速度が増していき、清算七回目で空中へと放り投げられて、右足によるオーバーヘッドキックでもう一度地面と熱い抱擁を交わさせられた。


 体中に鋭い痛みが走り、眩暈のする視界の中でゴリラギルディは、またも予想をはるかに超える出来事を目にする。


「……」
「モケ! モケ」
「な、何をする気、だ……?」

「ふん!」
「ェ―――――」
「!?」


「あ〜ん……がぶっ……もぐ、んぐ」

「「「モゲェェェ!!??」」」

「く、喰っただとぉぉっ!?」


 何と少女はアルティロイドの頭をある程度小さく握りつぶし、あろう事かその頭部に “かぶりついて” 咀嚼し始めたのだ。正に身の毛も弥立つ光景、恐怖が形を成したと表現するなら、それを尤も分かり易く的確に表せる内の、一例としてあげられるであろう光景だ。

 当然の事ながら少女は彼等に構わず喰い続けていき、あっという間も無く一体目が平らげられ、呆然としている間にも二体目、三体目と次々犠牲になっていく。


 恐怖のあまりか残りの戦闘員達は矢も盾もたまらず逃げだしていくが、いっそ悲しくなる程の力の差を見せつけるかの如くすぐ追いつかれ、左腕の一撃によって殴殺され、再び振り上げられた腕で圧殺され、一部は普通に喰われていき残りの大多数は、何故か彼等は普通は倒されたら爆発する筈なのに、爆発せず代わりに残っている体からオーラの様な物が抜けていく。


「すぅ〜〜〜……むぐ、んぐっ……けぷっ」


 それすらも少女は小さな体からは考えられない、驚異的な肺活量によって大きく吸い込み、塵すら残さず全て食していった。それを
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