空白期 第12話 「勉強するはずが……」
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今日、私はなのはと一緒にはやての家を訪れている。シグナム達は任務でおらず、アリサやすずかは習い事があるとのことでいない。
「今日はごめんな。わたしのわがままに付きおうてもろて」
はやての言うわがままとは、復学に向けての勉強を主に指している。学校に通えるようになるのはまだ先らしいのだが、勉強しておいて損はない。というより、しておかないとあとで苦労することになる。
「ううん、こんなことでよかったらいつでも付き合うよ。ねぇフェイトちゃん?」
「うん。はやてが学校に通い始めて困るのは嫌だし、私やなのはには復習にもなるから」
正直な話、私は文系の科目が苦手だ。悪いというわけでもないとは思うけど、理系と比べるとどうしても点数が劣ってしまう。地球の言葉に慣れていない、というのもありはするけれど、それを言い訳して勉強を怠るつもりはない。
「ふたりともありがとう。この恩はいつかちゃんと返すから待っといて」
「これくらいのことでそこまで言われると何だかあれだけど……じゃあ今度はやてちゃんのご飯が食べたいかな。ヴィータちゃんが凄く美味しいって言ってたし」
「確かシグナムも言ってた。私も食べてみたいかな」
「そんなことでええんなら今日でもご馳走するよ」
と、はやては笑顔で言う。彼女のほうから言ってくれているのだから、お言葉に甘えてご馳走になってもいい。でもそうするならば、リンディさんに一言連絡をしておかないといけない。
とはいえ、はやてが作るのかどうかはまだ分からないため、それらしい素振りを見せてから答えを出すことにした。
勉強に必要な道具を取り出して、さあ始めようとなったとき、不意にとある一点を見つめているなのはの姿が視線に映った。彼女の視線を追ってみると、そこにはショウとはやてが一緒に映っている写真が飾ってあった。
「どうか……あぁ写真見とったんやな」
「あ、うん、ごめん」
「別に謝ることあらへんよ。飾っとったんはわたしやし。まあ……あんまりじっと見られると少し恥ずかしいけど。他にも見たいなら持ってこようか?」
「いいの?」
「ええよ。別に減るもんでもないからなぁ」
勉強するんじゃなかったの?
と言うのは簡単だけれど、正直な気持ちとしては私も見たい。今より小さい頃のはやてとかショウの姿って見てみたい……って、何でショウが出てくるの!?
いや、はやてとショウは昔から付き合いがあるみたいだから一緒に映ってる写真もあるだろうけど、でも別に今日ははやての家に来ているのであって、ショウがどうのって話は出てくるかもしれないけど、別にショウの写真云々ってことは……
「フェイトちゃん?」
「え、な、何!?」
「えっと、俯いてたからどうかしたのかなって……何だか顔が赤いけど大丈夫?」
「だ、大丈
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