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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第12話 「勉強するはずが……」
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男子であるショウだった。

「君に似合う服装とあの子達に似合う服装は違うだろうし、変だったらリンディさんから言われてるはずさ」
「……ショウはどう思ってるの?」
「俺? 普通に似合ってると思うけど」
「そ、そっか」

 男の子からの意見だからなのか、妙に嬉しさがこみ上げてくる。今にやけるのは変な子に思われそうなので必死に我慢したけど。

「そういえば、ショウくんって服とかは自分で選んでるの?」
「まあ基本的にはそうなるかな。地味な色ばかりだから、ファラとかにもっと冒険すべきとか言われるけど」
「あぁ、確かにわたしの記憶やと黒とか白とかが多かった気がするなぁ。もっと違った色着てもええと思うで」
「例えば?」
「そうやな……ピンクとかどうやろ? ショウくんって可愛い顔しとるし」

 はやては満面の笑みで何を言っているのだろうか。個人的になるが、どう考えてもショウをからかっているようにしか見えない。

「……お前のほうが可愛い顔しているし似合うと思うけどな」
「もう、なのはちゃん達が居る前で何言うとるん。恥ずかしいやないか」

 あれ? 何だか少し前に似たようなことがあったような……。

「このくらいのことで恥ずかしがるような奴じゃないだろ」
「あはは、冗談、冗談や。真面目に言えば……割と何でも似合いそうやけどな。フェイトちゃん達はどう思う?」
「え……えっと、青系統のものとか?」
「あぁうん、確かに合いそうだよね。……でも、私達ってはやてちゃんほどショウくんの私服見たことないから、あまり良い意見はできないかも」
「それもそうやな。なら今度みんなでショウくん家に行こう。ショウくん、ええやろ?」

 はやての予想外の言葉に私は言葉を失いつつ、そんな理由でショウが許可するとは思えないと内心で思った。彼の顔にも「そんな理由で来るのか?」といったニュアンスの感情が表れている。しかし……

「まあ……別にいいけど」

 ショウの返事もこれまた予想外だった。彼の家に行けるのは嬉しく思うが、今の流れで行くことが決まっていいものか、と思ってしまう自分もいる。

「じゃあ決まりやな。お菓子の用意もよろしく」
「はやてちゃん、この場合は私達が持って行くべきなんじゃ……」
「いいよ、別に気にしなくて。どうせしょっちゅう作ってるから……あいつらが来ると大変だろうけど、多分大丈夫だよな」
「ショウ? ……迷惑なら」
「いやそういうんじゃない。迷惑と思ったとしても、それははやてだけだから」
「ちょっ、それはひどいで。お姉さんいじめて楽しいん?」
「普段いじめてるのはどっちだよ?」
「失礼やな。わたしはいじめてなんかないよ。コミュニケーションを取ってるだけや」
「だったらもう少しまともなやり方にしろよ」


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