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魔法科高校の有能な劣等生
3人目の零
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めたが変われたと言わなかった。
彼は進めたと言ったが変われたとは言えなかったのだ。
彼も過去に縛られている。

「零は変われないんだ」

零の運命は天秤で例えるなら不幸に傾いている。
片方の希望は不安定で溢れ落ちそうで不幸が降り掛かれば希望は消え天秤は完璧に不幸に傾く。
僅かな希望は無月 零を苦しめ進めるが変われない呪いを与えている。

「記憶は消えても心は魂は残ってる。
それが無月 零」

彼の記憶は不完全な状態で保管されている。
細かく細かく砕いて無理矢理、部屋に閉じ込めるのが良い例えだ。
元々、記憶が保存されている脳の容量にtheendが記憶の大部分を占領している為、彼は記憶を取り戻せない。

「心、魂」

非科学的だが信じるしかない。
無月 零の脳は記憶は封印されている。
だが、彼は覚えている。昔、誓った友の絆を交わした言葉を彼は覚えていた。
記憶は削除同然の封印状態にも関わらず。

「俺はアイツに嫌われてた。
でも、アイツは俺を・・・・・・・・」

無月 零の記憶は不確かで不完全で曖昧だ。
実験の被検体に選ばれ、theendの適合者で無月と元次期当主で最強の魔法師で運命は残酷だ。

「残酷な運命は無月 零に与えられた試練と考えた方が。
楽なのかな。俺達にとっても零にとっても」

記憶を封印した方が零は幸せだ。
例え俺達の存在が零の脳内から消えても俺達は零を知っている。
今の零も過去の零も零だ。
性格が変わっても癖が変わっても死んでも零は零だ。

「彼の幸せを僕達は壊した」

「僕達じゃない。
俺が無月 影が壊した」

影の表情から光が消えた。

「俺が零を不幸にした。
俺が風香ちゃんを不幸に」

影は悔やんでいる。
零は自身を犠牲して風香を皆を救った。
なのに自分は俺は・・・・・・・・・・・・・・



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