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魔法科高校の有能な劣等生
3人目の零
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記憶が曖昧な日々が続いた。
不思議な感覚が俺の身体を駆け巡り自分が自分じゃない感じがした。
俺は俺でお前はお前、君は君で私は私、僕は僕で俺は君?

「調子、悪いのかな?」

最近、視界が眩む。思考回路が停止する。変な夢を見る等の現象が俺の高校生活を邪魔していた。
授業中も視界が眩み授業を受ける気が失せたり「そもそも授業なんて真面目に受けた記憶が無い」
過去の記憶を振り返ろうと思考回路を働かせても思考回路は停止、自身の記憶さえ曖昧に近い。

「忘れるな。我が因縁を、忘れるな我が誓い」

最近、俺の調子を狂わせる夢で出てきた少年の名言だ。
夢の内容は何度も繰り返して見ているのが覚えていない。
だが、この単語は俺の記憶「心」に残されている。

「覚えてるのか?」

目の前には少年が立っていた。

「君は覚えてるのか?」

「覚えてる?」

「君は・・・・・・・・・」

起動式が展開された。
周囲には魔法陣が出現、魔法陣は学校を覆う様にして巨大化する。

「似ている?」

俺の魔法と似ている?
以前、魔法の課題授業中に勝手に発動した魔法式に似ている?

「僕は・・・・・君を壊す!」

周囲の魔法陣は炸裂した。
炸裂した魔法陣はサイオンの欠片となりて空を輝かせる。

「え・・・・・・・・・?」

不発に終わった?

「僕は・・・・・君を裏切った」

突如、砕け散った魔法陣がサイオンが修復した。

「君は僕を助ける為に・・・・・・を殺した」

何を言ってるんだ?

「僕は卑怯者だ」

記憶が脳が心が砕けた。
俺を構築していた精神が崩壊した。

「魔法式・・・・・改変」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

無月 零、お前は何者だ?

「俺は・・・・・・・・・」

記憶が消えた。

「君は誰だ?」

俺はお前だ。

「君は俺?」

俺はお前でお前は俺だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「終わった」

藤宮 介は嘆いていた。
心の中で親友の名前を嘆いていた。

「お疲れ」

その言葉と同時に空から缶ジュースが降ってきた。
藤宮は空から降ってきた缶ジュースをキャッチした。
下を向いてるのに見えたのか?器用な奴と影は言いながら藤宮の座っているベンチの隣に座る。

「君は・・・・元気だね」

「元気に見えるのか?」

「見えるよ」

影はクスクスと笑う。
影は自分の癖に気付いていない。
彼がクスクスと笑う時は悲しい時だけだ。

「今回の書き換えは?」
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