第五十六話 別れ2
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た後、アイリスは悲しみを堪えたように声を絞り出した。
アイリス『お疲れ様…皆』
ゼロ「アイリス、俺を含めた全員が負傷している。特にルインのダメージが酷い。ゲイトを含めたライフセーバーの手配をしていてくれ……」
淡々とアイリスに指示を出していくゼロだが、付き合いの長い自分達には分かる。
ゼロもまたアクセルを救うことが出来なかったことの自身の無力さに打ちひしがれていた。
無表情の中に押し込められた悲しみがシンクロシステムを使わずとも自分達に伝わってくるのが分かった。
アイリス『ええ、分かったわ。地上に着いたら直ぐに転送するから。地上に着いたら通信を入れて』
ハンターベースへ帰還するには、地上のある最下層まで降りなくてはならない。
地上に着いたら直ちに通信を入れるように伝えたアイリスは、転送の準備をして待っていると通信を切った。
アクセルを抱えて立ち上がったエックスとその隣のゼロ達は、どちらからともなく歩き出し、地上に戻る。
エレベーターが、果てなくそびえる建造物を下っていく。
腕を組み壁に背を預けて立つゼロは、微かに漏れる機械音を聞いていた。
ゼロ「(紅の破壊神だの武神だの言われていても、俺には仲間を救う力すらない)」
アクセルと出会ってからの思い出が走馬灯のように過ぎていく。
“本当の自分”。
かつてゼロも自分が本来の自分に飲まれそうになったことがあり、最後のアクセルの恐怖が痛い程に分かった。
同時にそんなアクセルを救えなかった自分に腹が立つ。
ゼロ「(肝心な時に俺は無力だ)」
カーネルの時もそうだった。
あの時、自分が何かしら行動していたらカーネルは死なずに済んだかもしれないのに。
ルイン「(アクセル…)」
エックスの隣で、エックスに抱えられたアクセルを見つめる。
アクセルの死顔はとても穏やかでまるで眠っているように見えた。
しかしアクセルが目を覚ますことは…。
ルイン「…っ」
そこまで考えてルインは思わず唇を噛み締めた。
諦めては駄目だ。
昔、大破した自分とゼロだって助かったのだ。
アクセルもきっと助かる。
助かって欲しいと、ルインは心の底から祈った。
エックス「(また俺は仲間を守れなかった。)」
エックスも抱えていたアクセルに視線を遣り、悲しげな表情をする。
脳裏に最初のシグマの反乱の戦いで、大破したルインとゼロの姿が過ぎった。
いくら英雄だの何だの言われているが、大切な仲間を守ることも救うことも出来ない。
エックスはチラリと、ルナの方を見遣ると、隅の方で膝を抱えながら座
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