泥棒の王と二人の勇者その一
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「キリト、こいつを使え、二刀流の方が良いだろ?」
キリトにデュランダルを渡し、大型の短剣を二本構える。銘は<アーチボルト>と<バムド・ベルド>だ。
「許さんぞ貴様らぁ・・・その首すっとばして飾ってやるからな・・・」
幽鬼のように須郷が呟く。そして勢いに任せ突進して来た。悪くない踏み込みだが、その聖剣<エクスキャリバー>が俺達に届く筈も無く
「ぎゃぁぁぁぁぁ!」
俺の短剣が閃き、順手で握る右の<バムド・ベルド>の斬り下ろしが剣を握っていた右腕を肩から、逆手に握った<アーチボルト>の切り上げが左手を肘の先から斬り飛ばす。ペインアブゾーバはゼロな為、凄まじい痛みが奴を苛んでいる筈だ
「スイッチ!」
須郷には、この言葉の意味が解らなかっただろう。
「おあぁぁぁぁぁ!」
右上から斬り下ろす、左下から斬り上げる、超高速の斬撃が、微妙に角度を変えながら真円を描くその様は、まるで皆既日食の太陽から噴き出すコロナのようだ
「これで終わりだ!」
キリトの止めの左突きが須郷の右目を貫き、奴は空気に溶けるようにして消えた。チン、と、誰も聞いてはいないが音高く得物を鞘に納める。
「さぁ、帰ろう!現実世界に!」
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