クッキーとは何ですか?
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取り出す。
それを雪ノ下に手渡した。
「あの、私あまり食欲が…」
「それでさーゆきのん。
私も放課後暇だから部活手伝うね!
いやぁこれもお礼だからー!」
「あの話を…」
居たたまれない。
何故こんなにもハイテンションなのか理解できない。
俺は立ち上がり、鞄を片手に部室を出る。
どうやら比企谷も同じのようで部室を出てきた。
「ヒッキー!…と、えーっと…」
少し行ったところで後ろから由比ヶ浜が呼び止める。
え?何?名前覚えてないの?
うーわー……俺明日には遺書書いてるかも。
「あのさ、鳴滝君…ツクモンって呼んでもいーい?」
「ツクモン……?」
「おい、それだと所謂デジタルな世界の怪物になるぞ」
「な、なぁ…それってもしかして俺の…?」
「そう!あだ名!」
あだ名…あだ名だと!
ついに来た!生まれて約17年…ついにあだ名で呼ばれる時が!
「ああ、勿論だ」
「は!?」
「やった!
じゃあヒッキー、ツクモン!これ!」
そう言って渡されたのは、先ほど雪ノ下に渡していた包みと似たようなもの。
但し、俺の場合はそれの2倍はある。
「一応お礼…二人も手伝ってくれたし」
そう言ってまた部室へ入っていった由比ヶ浜。
「…まぁ、お礼と言うのなら、ありがたく受け取っておこう」
「初めて人から食べ物貰ったぞ…。
これだけあれば夜飯は無しで大丈夫そうだ…」
「一応言っておくが、クッキーはお菓子に分類される。
間違ってもご飯ではないぞ」
「そうなのか?」
そんな放課後の一コマ。
ならば俺もクッキーを作ってみようかな、と考えたその日の出来事であった。
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