クッキーとは何ですか?
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とね、雪ノ下さん!」
こうして家庭科室でのクッキー作りは終わりを迎えたのだった。
因みに残ったクッキー(失敗作も含む)は俺が美味しく頂いた。
「本当に良かったのかしらね?先週の由比ヶ浜さんの依頼」
「何だよ急に」
あれから週明けの月曜。
放課後となり、俺は部活のためにこの3人の空間にいた。
静寂を破った雪ノ下はそんな疑問を口にする。
「私は、自分を高めるなら限界まで挑戦するべきだと思うの。
それが最終的には由比ヶ浜さんのためになるんじゃないかと…」
まぁ、そう言った考えも間違いではないのだろうけど。
結果的に由比ヶ浜が納得したのならそれでいいんじゃないだろうか?
「…努力は自分を裏切らない。夢を裏切ることはあるけどな」
「っ!?」
「……どうしたの?食中り?」
「……何でもない」
「そう…で、どう言うことかしら」
「努力しても夢が叶うとは限らない。
むしろ叶わない方が多いだろ。
でも、頑張った事実があれば慰めにもなる」
「只の自己満足よ。甘いのね、気持ち悪い」
「自己満足で何が悪い」
「…え?」
「お前はあの時に言ったな。
『努力をしない者が才能ある人間を羨む資格はない』って」
「ええ、言ったわ」
「それさ別の言い方でも適応される。
頑張った者の努力を知らないやつに、その努力を否定する権利はない」
もしもその回答が間違っているのだとしたら、俺は生きる術を間違えてきた事になる。
だからこそ俺は努力の否定は許さない。
例え俺に言っているのではないとしても、ハッキリさせておきたい。
「…比企谷くんをかばっているのかしら?
もしかしてそう言った趣味があるの?気持ち悪い」
「…答えろ。俺の意見は間違っているか…」
雪ノ下の返答にキレ筋を浮かべ、声にドスを効かせて再度問う。
「……そうね。
私が間違っていたわ。ごめんなさい」
「…………そうか」
「「「…………」」」
沈黙。
どうやら空気を悪くしてしまったようだ。
頭に血がのぼって、冷静を欠いてしまった。
"ガラッ"
「やっはろー!」
「「……」」「…何か?」
空気を読まない女子が来た。
と言うか由比ヶ浜が来た。
「あれ…もしかして私、余り歓迎されてない…?
雪ノ下さん、私のこと…嫌い?」
「別に嫌いではないわ。
…ちょっと苦手かしら」
「それ女子言葉じゃ同じことだからね!?」
「で、何か用かしら」
「あ、この間のお礼っての?
クッキー作ってきたから」
そう言って由比ヶ浜はバッグをあさり、小綺麗に包装された包みを
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